SSブログ

1161 オシンコシン崎=斜里郡斜里町ウトロ西(北海道)ここの主役は岬ではなくて滝らしいのだが滝の写真は一枚もないよ [岬めぐり]

oshinkoshin-2.jpg
 知床はその半島の付け根は何度も通っているのに、半島の中に入ってみるのは、今回が初めてである。網走から釧網線でオホーツクの浜辺を、斜里まで行く。そこから斜里バスで半島の中間、五湖の手前まで行ってみることにする。
 斜里バスには、一日に一本だけ、知床斜里から知床五湖まで往復する便があるので、観光バスタイプのそれに乗ったのだが、一番前の席は取れなかったので、車窓写真にはいささか苦労した。
syarikaraM.jpg
 まず、知床で最初に遭遇する岬は、オシンコシン崎である。つまり、網走の能取岬から東へ海岸線を辿っても、オシンコシン崎までは岬というものがまったくない。能取岬から東南東に線を引くと、55キロも離れたここまで来てしまう。
 この間は、網走湾が底が浅くてちょっとだけ丸みを帯びたスープ皿の断面のように展開していて、その東の端から知床半島がにょっきりと大きく突き出している。その付け根から先端の知床岬までは、直線で64キロ。海岸線も気持ちよくだいたい真っすぐ延びていて、オシンコシン崎はその直線の三分の一くらいのところにある。
oshinkoshin-1.jpg
 知床斜里からは30キロ弱ほど入った、半島の西海岸にあるこの岬に冠せられている名は、いたって有名なのだが、それは岬のせいではまったくない。
 “オシンコシン”を有名にしているのは、ひとえに「オシンコシンの滝」である。
oshinkoshin-4.jpg
 しかしながら、観光地めぐりをできるだけ避けて岬めぐりに徹しようとしているへそまがりは、滝の写真など一枚もない。(ホントのことを言うと、車窓からは右側を撮ることができなかっただけなのだが…)
 とにかく、知床ではいちばんポピュラーな観光地には違いない。その理由は、国道334号線のすぐそばにあって、しかも奥地に行くわけでもない知床の戸口に位置しており、ウトロという知床観光の基地に行き帰りの途中にあること、展望台などもあって知床連山を遠望することもでき、オホーツクの海を眺めることもでき、滝はほんの手が届きそうな身近にあって、下からだけでなく階段で途中まで近寄れる…、といったことであろうか。
 だから、バス35台・乗用車35台も収容できる駐車場があるし、車いすにも対応したトイレもある。行ったことがなくても、観光パンフや旅行ガイドなどでは、さんざんお目にかかっている。
oshinkoshin-3.jpg
 これも知床ならではなのか、こんな海岸のすぐそばのところに80メートルくらいの落差の滝が流れ出しているのは、この上をチャラッセナイ川という川がちゃらちゃらと、標高200前後の山のわりと緩く広い斜面を削りながらわずか2.5キロほど流れてくるからだ。その長さでしかもさほど高く深い山のようでもないのに水量もある、本州以南ではあまり見ない地形である。
 例によって、お約束のアイヌ語源では「オ・シュンク・ウシ=川下にエゾマツが群生するところ」の意、なのだそうだが、意味からしてもこの名はもともとからして、岬にではなくて滝についた名前であるように思える。
oshinkoshin-5.jpg
 ここでは、なにからなにまで、あくまでも主役は滝であり、岬ではないらしい。現に、ここを訪れる人で、岬の名はおろか、その存在まで意識している人は、ほとんどあるまい。
 当方は、その何キロも前から、いつ見えるかどう見えるかと、ずっと追っていたのだが、バスの車窓が反射が強いうえにきれいでない。観光バスタイプのバスは、一見座席もきれいでよさそげだが、車窓を楽しむという点においては、案外視界が狭くてよくない。
oshinkoshin-6.jpg
 90メートル弱の高さの岬は、ぐるりを岸壁で囲まれていて、その故にここだけが岬として残ったのだろう。その先端部分には、大きな丸い岩の塊が島のようになってくっついているが、これは岬の西側に飛び出している岩峰のようだ。
oshinkoshin-8.jpg
 この部分は、トンネルで岬を突き抜けた東側からは見えないので、そっちからみるとまったく別の岬のように見える。
 滝は、岬の西側の付け根に落ちてくる。
oshinkoshin-9.jpg

▼国土地理院 「地理院地図」
44.042444, 144.93732
oshinkoshinzakiM.jpg
dendenmushi.gif北海道地方(2014/09/28訪問)

にほんブログ村 その他趣味ブログ<br />その他珍しい趣味へ 人気ブログランキングへ
タグ:北海道
きた!みた!印(29)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:地域

きた!みた!印 29

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

トラックバックの受付は締め切りました