1118 瓜生崎=佐渡市羽茂亀脇(新潟県)大岩もごつごつ石ころもごろごろの海岸は1700万年前の地層が波に削られてできた [岬めぐり]
ジオパークの整備に力を入れはじめたらしい佐渡では、ところどころで立て看板などが置かれている。羽茂小泊のバス停から羽茂亀脇の海岸まで降りてきたところには、左右に振り分けた青い板をくっつけた標識が立っていた。
上のほうの左向き(この位置からは南側)の板には「素浜海水浴場」と「鶴子層化石」を示している。“素浜”は“そばま”、“鶴子”は“つるし”と読むことがわかった。
下のほうの右向き(北側)の板には、「日本海の底(河ヶ瀬崎)」というのと、「巨岩と化石(瓜生崎海岸)」と、ふたつの岬を指している。
これも、日本ジオパークと佐渡ジオパークのマークがついた標識なのだ。いちおうこういうのに興味はあるのだが、なんの知識もないのであくまで単なる野次馬の域をでない。しかし「The bottom of the Sea of Japan…」というのは、なんかすごいなあ。ただ、これはこのさらに次の岬のことだ。
「Fossils of Tsurushi layer」のほうは、3.5キロも先だという。素浜が終わりかけるところまで往復するのは、時間的にとてもムリなので、右のほうに行くことにする。目指す瓜生崎までは、600メートルとある。
大きく3つくらいの尾根が50メートルほどの高さから、滑り落ちてくる先の道路には、野生のフジが低く這うようにしてはみ出している。その道路からすぐに空き地があって岩のごろごろ転がっている海岸に出る。
そこが瓜生崎海岸で、この岩の浜の出っ張りが瓜生崎なのだ。
波打ち際には、さまざまな表情をした小石が広く浜をつくっていて、海に向かっては大きな岩の磯が広がっている。
“巨岩”というほどではないようにも思うが…。
道路脇の空き地に立てられていた、ジオパークの看板は、こども向けの表現でやさしく説明している。小学校が遠足などを兼ねた観察見学にやってきたりするのだろうか。
それによると、約1700年前にできたこの付近の地層は、もともとこうした大小の礫を含むものだったが、波によって削られていくうちに、小さな礫は流されていき、大きな礫だけが残されていって、こういう海岸ができたのだという。
看板では“ジオコ”の質問に答える“ジオジイ”が、1700年前というのはちょうど日本海が形成される時代にあたる、という。
「日本海に初めて地層がたまっていくときの景色をみてるんじゃよ。」と“ジオジイ”は言うのだが、う〜ん、なかなか想像するのがむずかしい表現である。“ジオコ”のどうして1700年前とわかるのか、という質問には“ジオジイ”は、この付近の石についている白くて細かいつぶつぶが、オパキュリナという生物の化石で、それが1700年前に生息していて、その後に絶滅しているからだと答えている。
そのオパキュリナという生物の化石がどれか、見ようとしたものの、どれがそうなのかよくわからなかった。まあ、そんなに時間かけて必死に探したというわけではないので…。
このオパキュリナは、看板にあった拡大写真をよく見ると、螺旋状の丸い殻をもった生物のようだ。螺旋状の殻? じゃ、でんでんむしのナカマ(というか、ご先祖さま?)じゃないか。もっと真剣に探すべきだった…か。
この生物が生息したその頃の日本海周辺は、いまの沖縄のような気候だったのだそうだ。
▼国土地理院 「地理院地図」
37.877274, 138.283698
信越地方(2014/05/15訪問)
おはようございます
分かりやすい表示 楽しい看板はありがたく思います
by ハマコウ (2014-07-29 05:06)
@そういう説明の看板があるとうれしいですよね、ハマコウ さん。このジオパークの説明掲示については、まだ後に続きます…。
by dendenmushi (2014-07-29 06:12)