1099 姫崎=佐渡市両津大川(新潟県)姫様の灯台にはご縁がござりませなんだなあ…これ爺やなげくではないぞよ [岬めぐり]

姫崎は、下のほうのゾウリムシの上の端っこである。(なにいってるのか意味不明と思う人は、前項をみてくださいね。)佐渡島の東端でもあり、白い灯台のあるこの岬は、新潟=両津航路のジェットフォイルからもよく見えていた。船はこの岬をゆったり大きな弧を描いて、回りこんでいく。

当然、デジカメのオートでパシャパシャ撮っていたのだが、ここに使えるようなのが一枚もなかった。窓がえらく汚れていて、外の景色にではなく窓の汚れのほうにピントがあたってしまったらしい。いくら写真の質にはこだわっていないとはいえ、これでは…。
姫崎のある出っ張りは大きな三角で飛び出し、両津湾の境界をつくっている。県道45号線を東に向かうバスが、仏崎の付け根をよっこいしょと越えて行くと、下りになるところで前方に朱塗りの橋が架かった島が見えてくる。

これが津神島。そして、その向こうに長い裾を引きながら伸びていく姫崎がある。
岬の先端から、県道が海岸から離れるところまで1.1キロもある。なにかのアンテナ塔のようなものが数本あるが、灯台はこの西側からは見えない。

県道とバスは、海岸から離れて、大きく広い姫崎の付け根を登り、越えていく。そこには野城という集落があり、田畑の間に家々が点在する。

ここでバスを降りて、北にゆるゆると下って行けば、姫崎の灯台や先端から岩場に下りることもできると、地図は教えてくれるが、そうもいかないのがつらいところだ。
通り過ぎて行く県道からも、鉄塔は見えるが、そこからまだ下にある灯台は見えない。

姫崎の東海岸は、水津まで続く岩礁のでこぼこ地帯で、道はそこを避けるように離れているので、まったく見通しもきかず展望も開けない。姫崎の東770メートルの海上に、竜王岩という島が浮かんでいるはずなのだが、それも見えなかった。
そうなるとやっぱり、船からの写真は重要だったのに、帰りの船ではもう撮ったからいいやと横着を決め込んでいた。というか、ジェットフォイルはシートベルト着用にもうるさくて、普通の連絡船のようにあちこちうろうろもできなかったし…。

「でんでんむしの岬めぐり」は、灯台めぐりではないので、あればもちろん無視はしないがそれがメインではない。しかも、事前調査いっさいなし(公共交通機関のダイヤと宿泊場所は別)の行き当たりばったり、出たとこ勝負を、けっこう重要な旨としている。
したがって、こういうこともままあるのだが、これを書く段になって念のため調べてみると、ここの姫埼灯台は海上保安庁がAランクの保存灯台に指定していて、姫埼燈台館という施設まであるらしい。鉄製六角で現役最古の肩書をもつ灯台は、「日本の灯台50選」はもちろんのこと、なんと「世界灯台100選」にも選ばれているのだそうだ。
へー、そうなんですか。それなら灯台マニアでなくとも…とも思うけど、やはりここは佐渡交通東海岸線のバスダイヤなどいろいろな事情で、めぐり合わせがよくなかったんだなぁ。

あらゆるものごとは、制約のなかにあって、それによって結果がある。それもまた、おもしろいではないか。
でんでんむしが出たとこ勝負を方針としているのも、そういうことなのだが、結果として、佐渡島の灯台で写真がなかったのは、ここだけになるかもしれないな。
そうなるとまた、なんとなくくやしいので、改めて写真だけ撮りに行くか? というほどの写真マニアでもないしなぁ…。

▼国土地理院 「地理院地図」
38.087407, 138.562782


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