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1096 平瀬尾神崎=宮古島市平良(沖縄県)今もこの世界中の海岸の砂浜では同じような波が寄せては返しているのだろう [岬めぐり]

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 平瀬尾神崎(びっせおかんざき)は、東の与那浜崎と向かい合っているが、その間の距離は、4.7キロも離れているので、ツーショットというわけにはいかない。デジカメを東から西へ回すと平瀬尾神崎があり、砂浜には同じように穏やかな波が寄せてはまた返している。
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 この波を見て音を聞いていて、ゆくりなくも思い出したのは、こんなこと…。
 1984(昭和59)年に、大枚(本体84万、その後から出たレーザーライターなどを含めると、優に100万を超えた)をはたいて、まだ日本語も使えない初代Macintosh128Kを買った。その前にマイコン時代から音響カプラとかも買って通信のまねごとをしていたが、300ボーのモデムとMacでなんとか通信ができるようになったとき、Compu Serveからダウンロードしたちっちゃなソフトがあった。ネットが国境をらくらく越えることを、実感したその波のことである。9インチのモノクロ画面に、ドット表示で表した波の写真が数枚、じわーっと入れ替わるとともに、どこだか知らない海岸の寄せては返す波の音が聞こえる…。
 たったそれだけで、時間も数十秒くらいのものだったが、これがそれまでのテキストベースの“マイコン”から、“コンピュータ”という新世界へ導かれるような予感がして、おおすごいと思ったものだ。それとほぼ同じような波が、同じように…。
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 「でんでんむしの岬めぐり」は、日本国内限定ではあるけれど、おそらくこの砂浜に寄せる波は、強弱大小の違いを別にすれば、世界中の海岸でどこでも同じような運動を続けていることだろう。
 今思えば、それがコンピュータ環境の黎明だったわけで、それから30年しか経っていないのに、コンピュータの世界は激動を続け、大幅に様変わりしていった。
 その間、波のように休みなく絶え間なく、技術の進歩は繰り返し寄せてはまた引いていったということなのだろう。いっこうに進歩していないのは、“偉大なるド素人ユーザー”をもって任じるでんでんむしくらいか…。
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 この砂浜に立っている位置は、2つの岬の真ん中ではなく、だいぶ北西に寄っている。
 こちらのほうが近い平瀬尾神崎は、同じ浜から見ても順光になるので、緑の岬である。どちらも岬も、上にも下にも道路はないが、平瀬尾神崎ではピークに至る点線の道だけある。
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 高さも与那浜崎の台地より、こちらは20メートルくらいは低い。その先のほうは平面距離300メートルかけて垂直距離64メートルの高度を0まで下げていく、小刀の先のようなきれいな斜めの線が引かれている。
 小刀の先の海は岩礁地帯で、この岬から東へ3キロ以上も珊瑚礁が広がっている。浜からではわずかに白波が立つところがわかるくらいだが、おそらくこの岬の名の「平瀬」は、その珊瑚礁(それも大潮の干潮時には姿を現す)からついたものではないだろうか。
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 最初の北部の岬をめぐっているときには、雨や風にあったが、これから那覇経由で羽田へ帰るというこの日も、本土では2月とはとても思えない、明るい陽射しが注ぐ海岸を後にし、宮古空港へ向かうことにする。
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 平良の西平安名岬に始まって、逆時計回りでまた平良の平瀬尾神崎まで島内を一周して、宮古島の岬めぐりは終わる。西の多良間島と水納島には、浜崎・ハナレ崎・大崎という岬もあるのだが、今回は行けない。
 とりあえず、これで再訪分の掲載を含め、宮古列島と八重山列島を合わせた先島諸島の岬めぐりは、とりあえず終わる。
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▼国土地理院 「地理院地図」
24.82164, 125.335081
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dendenmushi.gif沖縄地方(2014/02/21訪問)

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