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でんでんむし@アーカイブス★むかしの人は言いました=その30 臨時特別連載「道歌」 [番外DB]

 若い頃、映画に少しばかり興味を抱いていたことがありました。その頃は、まだ麻布霞町付近も“西麻布”とかいうへんてこな街になってしまう、ずっと前です。青山の墓地下を都電が走っていて、その線路脇にはシナリオ作家協会のシナリオ会館がありました。そこの付属のシナリオ研究所に通っていた頃、小津安二郎や溝口健二や木下恵介などが活躍していたのですが、小津監督の『東京物語』(1953:脚本 野田高梧・小津安二郎)は今でも多くの人がベストにリストアップする名作です。でんでんむしがとくに感心したのは、セリフがすべて日常に使われている、ごく平凡なものばかりで成り立っていることでした。ムリなセリフはひとつもない。
 当時からずっとおじいさんだったんだ…という笠智衆と東山千栄子の老夫婦が、東京のこどもたちと嫁のところを訪ね、尾道への帰りに寄った大阪の三男の家での二人の会話は、深く永くこころに残りました。

  「おなごの子ぁ嫁にやったらおしまいじゃ」
  「幸一も変わりゃんしたよ あの子ももっと優しい子でしたがのう」 
  「なかなか親の思うようにゃぁいかんもんじゃ……」 
  「欲を言やぁ切りゃぁなぁが まぁええほうじゃよ」 
  「ええ ほうですとも よっぽどええほうでさぁ わたしらぁ幸せでさあ」 
  「そうじゃのう…… まぁ幸せなほうじゃのう」 
  「そうでさ 幸せなほうでさぁ……」

kokoro.jpg
30 mark.jpg とりて見よ…

上見れば 及ばぬことの 多かりき 笠見て暮らせ おのが心に

上見れば 及ばぬことの 多かれど 笠ぬぎてみむ およぶ限りを

下見れば 我に勝りし 者はなし 笠とりて見よ 天の高さを

上見れば ほしいほしいの 星だらけ 笠着て暮らせ おのがこころに

急がずば 濡れざらましを 旅人の 後より晴れる 野路の村雨

散りぬれば 後は芥に なる花を 思い知らずも 惑う蝶かな

ころころと 転げやすきは 人心 転げぬように 心して持て

もののふの 矢走のわたし 近くとも 急がば回れ 瀬田の唐橋

きっぱりと 埒の明きたる 世の中に 埒を明けぬは 迷いなりけり

われという その角もじを 折りつくせ 迷い悟りも 忘れ抜くほど

あめあられ 雪や氷と へだつれど とくれば同じ 谷川の水

雪氷 雨やあられと へだつれど 落つれば同じ 谷川の水

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dendenmushi.gif(2014/05/13 記)
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タグ:道歌
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