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でんでんむし@アーカイブス★むかしの人は言いました=その10 臨時特別連載「道歌」 [番外DB]

 明治になってから早々に、西欧諸国との差を埋めるべく近代国家の建設に着手したわが国では、各地に多くの小学校がつくられました。それらは現在までその歴史を引き継いでいるものも少ないはずです。明治以前からも、寺子屋などでの庶民子弟教育も狭いながら門戸が開かれていたでしょうが、「道歌」のなかでも学ぶことをとりあげたものがあります。
 教育熱心だった勉強熱心だったというのも、われらが日本人の美点に数えることができるでしょうか。
 昔の初等教育での教科には、儒教主義的な「修身科」というものがありましたね。敗戦によってGHQによって排斥されるまで、初等教育の最も中心的な存在となり続け、教育勅語などもこうした背景から出てきます。それが、“滅私奉公”、“忠君愛国”、“七生報国”と、軍国主義によって最大限に利用されてしまいます。
 といっても、それを体験するほど古くないので、その内容などはよく知りません。また、戦後の復古調にのって登場した「道徳」は、そこまで新しくもないのでそれもよくわかりません。
 「道歌=修身」といった誤解もあるかもしれません。儒教的なところでは一部かぶっていますが、道歌はもっとゆる〜いので、やはりイメージはちょっと違うかと思います。でも、学習指導要領にいう「道徳」の指導内容をみると、「道歌 ≒ 道徳」なのかも…。
 俗にいう「聞くはいっときの恥」、これこそ学びの原点なのですかね。それにしても、この項最後の歌、おかあさんは責任重大で大変だ…。おとうさんもいっしょにがんばって…。
 
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10 mark.jpg   ぶべし…

井の中の 蛙と身をば 思いつつ 知らぬことをば ただ人に問え

知らぬ道 知ったふりして 迷うより 聞いていくのが ほんの近道

我を捨てて 人に物問い 習うこそ 智恵をもとむる 秘法なりけり

大事をば 一人計らう ことなかれ 心得たらん 人に問うべし

知らぬこと 知った顔して いわしゃるな 口を開くと はらわたが見ゆ

古えの 人の踏みけん 古道も 荒れにけるかも 行く人なしに

古えの 道を聞いても 習うても 身の行ないに せずば甲斐なし

かいなしや 今日は昨日の 過ちを 思い知りても 改めぬ身は

教えおく ことたがわずば 行く末の 道遠くとも 後は惑わじ

折々に 遊ぶいとまの ある人の いとまなしとて 文読まぬかな

可愛くば 二つ叱って 三つ褒めて 五つ教えて 善き人にせよ

さまざまの 教えはあれど 悪を止め 善をするより 外に道なし

天道は 物言わずして 教ふるを 見つけぬうちは 常闇の国

人の身に よきことあらば おのれまた およばぬまでも 学ぶべきなり

まなぶべし 山猿さえも 教ふれば 立ち舞うわざは なすものぞかし

諸人の 教えとなりし ひとことは 千々の黄金に かえんものかは

世の中を やすやすわたれ 古人の 聖のふみを 道のしおりに

わが子女を 怠惰となすも 朝夕に 母の教えの 一筋による

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dendenmushi.gif(2014/04/03 記)
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タグ:道歌
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