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でんでんむし@アーカイブス★むかしの人は言いました=その03 臨時特別連載「道歌」 [番外DB]

 古歌をそのまま、あるいはその一部を変えて使うケースもあったでしょうが、道歌が多くつくられたのはだいたい江戸時代から明治時代にかけて、といえそうです。
 平安貴族の詠嘆なども歌のつくりかたの参考にはしたでしょうが、「道歌」はあくまでも武士や町人の文化的素養をベースとして、「伝指」の必要性から生まれたものと思えます。
 町人が読み書きを覚え、こどもまでが論語の素読をするようになる江戸時代には、いちおうその時代の教養人であった武士と寺院の僧侶などが、後輩の指導や子弟の教育のためにそれを残した、というのがそもそもの発端であり基本だったのではないでしょうか。
 「道歌」という名前からして、「人の道を説く」といったそもそものメインテーマがあったようですが、これがだんだんと「処世の知恵」のように大衆化し、内容も庶民向けになっていく…。
 そして、明治になると普通の家でも普通の人(といってもある程度教養があり、指導的立場にあるような)が、いまでいう“自費出版”で、自作の道歌を残すというという事例も、多く出てくるようになるのです。

kokoro.jpg
03 mark.jpg にかうべき…

いのちより 名こそ惜しけれ もののふの 道にかふべき 道しなければ

思いみれば この身の外に 道もなし 身をまもるこそ 道をしるなれ

聞きてよし 言えばなおよし 行なえば いとも妙なる 人の道かな

心をば 心にさとす 心こそ まことに道を なすといはまし

ともすれば あらぬ方にと 踏み迷う 教え難きは 人の道なり

道という 言葉に迷う ことなかれ 朝夕おのが なす業と知れ

見渡せば 果てしも知れぬ 荒海も わたらば渡る 道はありけり

闇の夜も 心の月の 出でぬれば いづこへ行くも 道は迷わず

梁伝う 鼠の道も 道なれど まことの道ぞ 人の行く道

人心 悪しき道には 入りやすし 朱に交わりて 赤恥をかく

あみの糸 一つすじめの 違うゆえ 乱れにけりな 人の世の中

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dendenmushi.gif(2014/03/20 記)
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タグ:道歌
きた!みた!印(24)  コメント(2)  トラックバック(3) 
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きた!みた!印 24

コメント 2

ハマコウ

おはようございます
言葉にして 語り覚えることは大切ですね
唱え続けている内にはっと気付くこともあるのだと思います
by ハマコウ (2014-03-21 05:57) 

dendenmushi

@声に出して…とかいうのもありましたが、こういう歌になっているというのがミソですね。読んで語呂がいい調子がいいというのも、覚えたり身につけたりするには効果的ですよね。がっこの先生にそういうこと言うのは、なんとかに説法ですね。
by dendenmushi (2014-03-21 20:29) 

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