でんでんむし@アーカイブス★むかしの人は言いました=その01 臨時特別連載「道歌」 [番外DB]
前項を書いていて思いついたので、昔集めたデータを引っ張りだして、再録してみることにします。
「道歌」なんて、今どき古くさくて流行らない、カビ臭いお説教・教訓的でおもしろくない、なんだこんなもの…といって切り捨てるのは簡単です。
でも、それはどうかな。
人間なんて古いも新しいもなければ、流行り廃りもないんですから…。
「道歌」も、いわば庶民の処世の知恵と教えを、語呂がよくて覚えやすく口にもしやすい三十一文字にこめて伝えようとしたもの、ということができます。
まさしく「デンサ(伝指)」ですね。文芸的な価値はなくとも、高尚なものとは言えずとも、今でも充分通用する、使えるところもあるかもしれません。むかしの人は、なかなかいいこと言っていますよ。
そんな道歌のでんでんむしコレクションから、春休み Special Present!
01 我という…
我という 小さき心 捨ててみよ 大千世界に 障るものなし
我という 垢の衣を 脱ぎぬれば 天晴れ清き 神の御姿
我という 迷いの枝に 咲き誇る 栄耀栄華の 果ては木枯らし
我にある 宝を知らぬ 愚かさに 世界の物を 欲しがりぞする
われとわが 心折々省みよ 知らず知らずも 迷うことあり
我ながら さも美しき 姿かな 心醜き 人にくらべて
我なしに なってみたれば 世の中は 何不足なき ものとなりけり
我のみを えらしというは 知らぬ前 知りての後は いとも恥かし
われ人に 恵みしことは 忘れても 人の恵みは 永くわするな
我ひとり つとめ働け 朋輩の あちらこちらと けづりあわずに
我人を そしるにつけて 人もまた 我をそしると かねて知らずや
我という 我を知らざる 我なれば 我を我とも 思わぬは我
はじまり 02
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