SSブログ

1074 伊部田崎=八重山郡竹富町上原(沖縄県)デンサターミナルの東にあるピナイサーラの滝もある船浦の入江をつくる岬 [岬めぐり]

indazaki01.jpg
 ピナイサーラの滝というのを初めて見たのは、船浦の湾のなかを横切っている船浦橋を渡るバスの中からだった。今回は、上原港に入る前の船の中からになる。西表島にはいくつかの滝があるようだが、落差ではこの滝がいちばんなのではないだろうか。
indazaki06.jpg
 ヒナイ川の少し入ったところ、谷間にあるので、それが見える場所は、ごく限られている。伊部田崎(いんだざき)を見るために船浦の港まで行けば、ついでにそれも見えるかと思ったが、そうは問屋がおろさなかった。
 遠目の雨のため暗くてはっきりしない写真だが、いちおう記録のために、船が上原港に入る前に見える伊部田崎とピナイサーラの滝もあげておこう。上の中央の山腹に白い細い筋があるが、これがその滝である。下はもっと沖から見た伊部田崎。
indazaki07.jpg
 東の伊部田崎と西の船浦都の間が2キロちょっと、大きく開いた入江は浅瀬が広がり、そのために船浦の港もあるにはあるが、数隻のレジャーボートのようなものが停泊あるいは陸揚げされているだけで、まったく淋しい。
indazaki05.jpg
 防波堤のなかは鏡のように穏やかだが、なにかそれさえも淋しさを演出しているかのようだ。淋しいのは、空模様の関係もあって、この日は雨・晴・曇と天気が変わり、船浦にきたときには今にもまた降り出しそうだった。
indazaki02.jpg
 連絡船はこの船浦港ではなく、北西へ2キロ近く離れた上原に寄港する。集落も船浦より上原のほうが大きいのだが、中学校と駐在所は船浦にある。地図で見る限り、港としての地の利は、船浦港にあるような気もするが、やはりヒナイ川、マーレ川、西田川と三本の川の堆積が船浦の入江に流れ込んでくるのがまずいので、こちらは発展しなかったのだろうか。
indazaki03.jpg
 上原港は、大きな長い防波堤を備えていて、その一部が工事中だった昔の面影はないほど整備されている。港の待合室の建物には、“デンサ”の“テ”の文字が一部欠け落ちたままなので、ぱっと見には読めないが、ここには「デンサターミナル」という名もついたようだ。
uehara042.jpg
uehara041.jpg  
 “デンサ”というのは、古くから上原に伝わる「デンサ節」という民謡?の名である。これは民謡としては異色の、いわば教訓が歌詞になっているもので、昔から上原に言い伝えられている教えを歌にしたという点がなかなかおもしろいのだ。
 今の世の中、古臭い教訓といえば頭からバカにしたり聞かないこと切り捨てることがかっこいいような、妙な風潮が蔓延しているが、それは大間違いであろう。それに対する反発もあって、でんでんむしは同じように教訓を三十一文字にした「道歌」に興味を持って、これをできるかぎり収集したことがある。
 「デンサ」は「伝指」、伝え指し示すという意味である(でんでんむしの“でん”でもある)。歌に興味のある人はYoutubeを探せば見つかるが、まず歌詞を聞いてもなにをいっているのかまるっきりわからない。ちなみに、意訳した一例をあげると、こんな感じ…。
 ♪ 親子の善い関係は 子供の理解の善さから
    兄弟の善い関係は 弟の理解の善さから 
     家庭の善い関係は 嫁の理解の善さから デンサ…♪
 この曲名を“デンサー節”と表記しているのが多いが、これはほとんど語尾を伸ばさないので、やはり“デンサ”が正しい。Youtubeの歌をいくつか聞いてみたが、正統的な歌い方をしている人は“デンサ”、若い人が歌っているのは“デンサー”のように聞こえた。
uehara06.jpguehara07.jpg
 そして、石垣島には デンサ節の作詞作曲者の生家というのがあって、その玄関先には大きな歌碑もあった。だが、そうすると西表島の上原の歌は、石垣島生まれの人がつくったというわけですね。上にあげた意訳は、この歌碑では最後の節だが、この石碑に彫り込まれているのも“デンサ”。
uehara02.jpg
 上原港から北の方に、昔お世話になったことのあるペンションが見える。そうだ、あの白い角の部屋に二泊して西表北部を歩いたのだ。今も営業中のようだが、どうやら名前が変わっているらしいので、あの「わいるどふぁー夢」の主人夫婦はもうそこにはいないのだろうか。
 客がひとりだったためか、家の主人夫婦家族とともに食卓を囲んで、おいしい料理をいただいていた。ちょうどその年のNHKの大河ドラマで始まったのが『琉球の風』で、お茶をしながらその第一回放送が終わったとき、奥さんが真剣に拍手をしていたのが、あれからずっと記憶に残っていた。
 船浦と上原を結ぶ道路を歩きながら、20年以上もたってかつて歩いた同じ道を歩くことが、実に不思議な気分にさせる。
uehara05.jpg
 そのときには伊部田崎のことなど、まったく気にもしていなかった。それは、まだ岬めぐりの方針が「全岬」と定まっていなかったためである。
 伊部田崎は、デンサターミナルの桟橋から、堤防の向こうにも半分だけ見える。
uehara03.jpg

▼国土地理院 「地理院地図」
24.407372, 123.83281
indazakiM.jpg
dendenmushi.gif沖縄地方(2014/02/07訪問)

にほんブログ村 その他趣味ブログ
その他珍しい趣味へ 人気ブログランキングへ
タグ:沖縄県
きた!みた!印(33)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

きた!みた!印 33

コメント 2

ぱぱくま

海中道路から視線を遠くにやると見えますよね。
僕も初めて西表に行った時は車を止めて
写真を撮りましたよ(^-^)
滝の上から見下ろすこともできるらしいですね。
by ぱぱくま (2014-03-16 13:10) 

dendenmushi

@そうなんですよ、あの道路から見ると、滝まで行ってみたくなりますね。何回も来てるのにまだ行ってないのは、その熱意があまりないからでしょうけどね。滝の上まではとても。
ぱぱくまさんも、ジャンボの二階席で…。でんでんむしは、あそこに乗ったのは一回だけです。
by dendenmushi (2014-03-16 19:09) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。