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994 別当鼻=気仙沼市大向(宮城県)気仙沼大島の足を担う大島汽船のフェリーは「ドリーム大島」と「フェリー亀山」 [岬めぐり]

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 大島汽船の持ち船も、津波で被災した。「フェリー大島」は火災で修復不能だったようだが、旅客船「海来(みらい)」は、大島の浦の浜港の陸に打ち上げられたのを修復しクレーンで吊り上げて海に戻し、2011年の夏には運行を再開していた。
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 不足する輸送力をカバーするために、震災後には広島県江田島市からフェリー「ドリームのうみ」の貸与を受け、新造船ができるまでの間、それが代打を務めていた。借りていた代替船の名を引き継いで、「ドリーム大島」と命名された新造フェリーと「フェリー亀山」の二隻が、島の住民の足として往復運行している。この二隻は、いずれも広島県の鞆の浦の造船所で造られている。
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 最初の日は、船体に大きく虹が描かれた「フェリー亀山」に乗って浦の浜に着いたが、次の日も帰りの日も新しい「ドリーム大島」だった。
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 別当鼻は、フェリーが浦の浜を出入りするときに、いつも南に見えている。浦の浜は、気仙沼大島西岸の北部で、一杯森と別当鼻の間にある入江の奥である。
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 大島の北は亀山が一山で占め、そこから南に低いでこぼこが南端の龍舞崎まで続いているが、亀山と南部を繫ぐところがくびれて、その中間が鞍部(いわゆる峠のような)になっていて、東西には島で数えるほどしかない狭い平地が両側にある。津波は、その平地に東西両側から入り込んだが、16メートルの鞍部ぎりぎりで越えるところまではいかなかった、と雨の中迎えに来てくれた休暇村の人が話してくれた。
 だが、それでも大島のターミナルだった浦の浜は壊滅した。たまたまそのとき浦の浜に停泊していた「フェリー亀山」が、津波に持ち上げられて、金浦の内陸200メートルのところまで打ち上げられたというのは、なまなましい“第十八共徳丸”の実例があっただけにリアルに想像できる。
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 復旧作業が続く最中だが、まだ建物もなくフェリー乗り場と案内所のようなプレハブなどがあるだけで、道路も岸壁付近もとても舗装までは至っていない。これは、気仙沼のフェリー乗り場も同様だった。
 そうだ。国土地理院の被災後の写真では、どうなっているのだろう。撮影の日付は2012年の暮れ頃らしいが、被災後1年と数か月を経ていくらか片付けと復旧作業が進んだ頃のものと思える。
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 浦の浜の写真をみると、岸壁近くには、船らしいものが3つ並んでいる。このうちの大きいのが、海へ移動途中の「フェリー亀山」だったのだろうか。
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 エースポートのほうも同じく写真では、フェリー乗り場の前にあった大きな駐車場が、その形はとどめているし、港の周辺には、残った建物のほうが多く、その間に破壊され片付けられた跡がある。このブログの訪問時には、港の周囲一帯はめぼしい建物はまるでないくらいに、使えなくなった建物の取り壊しが進んで駐車場もなくなっていた、ということらしい。だが、海に落ちた桟橋などはなさそうだし、建物も津波後にしてはたくさん残っているようで、街路も整っている。うーん、これはもしかしたら被災前のか? ちょっと判断がつかなくなってしまった。
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 別当鼻は、浦の浜に出入りするフェリーの上から眺める。写真で見ると、この上は、個人の住宅があるきりのようなのだ。
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 岬は低いこんもりした木々に覆われているが、周回道路はなくて、岩磯の上に木が張り出して、まるで沖縄の琉球石灰岩の島をみるような形をしている。
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 遠目の写真では一体化しているが、拡大写真を見ると、同じような形の岬が、もうひとつ手前に重なっているのがわかる。これは浦の浜に寄り近い田尻の無名岬で、ここには道路も通っていて、その先には田尻の集落が隠されている。
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▼国土地理院 電子国土ポータル(Web.NEXT)
38.860618, 141.604933
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dendenmushi.gif東北地方(2013/07/04訪問)

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