956 神渡鼻2(旗城鼻)=新島村本村(東京都)見えなかった岬とほんとは白いのに黒っぽい写真ばかりじゃぁね [岬めぐり]
新島は北端の根浮岬から南端の神渡鼻まで、11キロ以上はある。「かめりあ丸」の航路は、縦長のこの島の西海岸に沿っているので、神渡鼻、堂丸崎、鼻戸崎と船上から眺めることができたのだが、新島には東海岸にもうひとつ岬があった。
それが旗城鼻なのだが、その位置が本村でも北の端にあたる。同じ本村でも、神渡鼻と旗城鼻との間は直線距離で8.7キロも離れているのだ。
堂丸崎の項でも書いたように、北部の若郷と本村の境界付近、新島山の南ではいったん山が切れて低くなっている。その東海岸には淡井浦という浜があり、旗城鼻はその南に出っ張っている。この周囲も断崖絶壁が続き、海岸をめぐる道はないが、淡井浦まで行けばこの岬も見られるはずである。
島に上陸しない今回は行けないが、この岬も地図で見るとなかなかおもしろそうな岬で、中央に小さな池を抱えている。おそらく、小さな火山の噴火口のような風情であるが、島に上陸したとしても、断崖でそこまでは行けそうにない。
旗城鼻からさらに南に、断崖が終わるところから始まる羽伏浦がある。羽伏浦は、新島の白い砂浜を代表する最長の砂浜で、およそ4キロ近くにもわたって、ほぼ一直線に延びている。
この白くて長い砂浜の南部が、もうひとつの山の切れ目で、この切れ目に東西にある新島空港の滑走路の東端は、砂浜にくっつくようにしてある。
ひょっとすると、南端の神渡鼻と早島の間から、この浜と旗城鼻が望めるのではないか…。そうも考えてみたのだが…。神渡鼻の北側には、ちょっとした丸い膨らみの崖があるため、これが遮ってしまう。
往復の船上から注意してみたのだが、やっぱり、だめ。式根島と神津島の間の「かめりあ丸」の航路が、もっと東に寄っていれば、その可能性があったかもしれない。
神渡鼻の項では、写真がどれも黒っぽくて、いまひとつよくわからない。いくら“写真はメモ代わりだから”と割り切っていても、岬の姿をもう少しなんとかしないとね。
…というわけで、「神渡鼻2」は、式根島から神津島へ向かう船の上から撮った、順光の写真を改めて掲載することにした。
確かに、崖が白い。“白ママ断崖”と呼ばれるらしいが、この島特産の抗火(コーガ)石と流紋岩によるもののようだ。この岩が含む石英が、島のもうひとつの特産であるガラス細工を生んだのだろうという想像はできるが、それらの関連とこの島だけそうなるのかがよくわからない。だが、それはまた次回上陸したときの課題に残しておこう。
地図上では、式根島と神津島を結ぶ航路は、西回りのように破線が記してある。だが、実際には往復とも式根島の東を航行している。
帰りの航路では、式根島の港へ入るときに、神渡鼻と早島を背景にして、新島村の連絡船「にしき」とおぼしき船が追いかけるように港に向かっていた。
▼国土地理院 電子国土ポータル(Web.NEXT)
34.332892, 139.270198 (34.40813,139.291141)
関東地方(2013/03/23訪問)
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