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944 万根岬=大島町泉津(東京都)富士山がよく似合う火山岩の岬は島の東海岸というよりほぼ北海岸で… [岬めぐり]

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 大島のバス路線を走らせている大島バスは、東海汽船の100%子会社である。当然、岡田港と元町港を結ぶのは、路線ダイヤの重要なポイントになっている。
 そのバス路線を大きく分けると、西海岸の元町港から岡田港を経由して東海岸の都立大島公園を結ぶルートと、大島公園から三原山山頂口を結ぶルート、それに元町港から島の南端の波浮港の先まで行くルートの3つしかない。
 大島公園から東海岸を波浮港へつながるコースは、大砂漠ラインとしてマップにはあるが、運行しているバスはなく定期ではないらしい。つまり、路線バスを乗り継いでも、島内を一周することはできないのである。
 これは、東海岸の三原山山麓の険しい地形を物語ってもいるわけだ。
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 東海岸でも、人家があって人が暮らしているのは、北側のごく一部で、むしろ北海岸の東の端付近までというほうが適切である。
 まずは大島バスに乗って…と言いたいところだが、このときはダイヤの都合が合わず、タクシーで泉津の集落まで行き、万根岬を目指した。
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 2日間の大島滞在中、このバス路線を使って、いちおうフル回転したつもりだったが、こんなこともあったので、全路線2日間乗り放題のフリーきっぷを3000円で購入したものの、これは果たして得だったかどうだか、計算はしてみないがいささかビミョウだったかも。
 島内観光が目的ではなく、あくまでも岬めぐりに来ているのだが、バス路線の制約もある。岬をめぐった順に掲載するのではなく、ここでも岬の項目は地図で島を北から時計回りに回ることにするほうが、位置関係もわかりやすいだろう。
 そのため、実際の行動と時系列は、順序よくなってはいないで、あっちへ飛びこっちへ飛びした。
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 たとえば、熱海から船で着いた後、すぐ大島バスで向かったのは大島公園だが、残念ながら花の盛りは終わった椿トンネルをくぐってやってきたここは岬には無縁。
 ただ、都立というだけあって、広大な敷地にたくさんの椿が植えられている。園地の入口では、ちょうど椿まつり終盤の催しを消化するためなのだろう、舞台の上ではあんこ椿の歌に合わせて少ない見物人の前で踊っている人もあった。
 それから、バスを乗り換えて、こんどは三原山へ。このルートでは三原山の東山麓をくねくねと登ることになるが、途中にはオオシマザクラの株がある。
 オオシマザクラは、その名が示すとおり、この島が発祥の故郷である。島内のあちこちに、白い花と緑の葉っぱを出した樹があるが、予想していたほどの大群落には出会うことはなかった。もっとも、さほどに島内をくまなく歩いたわけでもなかったので…。
 このサクラは、サクラと言えばヤマザクラでしょうというでんでんむしが関東にやってきて、ソメイヨシノの次に知ったサクラで、大島にも近い三浦半島やその付け根にある鎌倉・逗子・葉山付近では、谷戸をつくる山々が、この白いサクラでみごとに覆われる。ソメイヨシノの派手さはないが、好きなサクラである。
 お決まりの三原山御神火コースで、溶岩流のそばまで行ってから引き返すと、その日は中腹にある大島温泉ホテルに泊まる。溶岩台地のなかにぽつんとある一軒宿で、ここも東海汽船の系列。
 岡田港に降りて、万根岬を目指したのは、その翌朝のことなのである。
 まあそんなわけで、岡田港岸壁の勝崎の次が、そこからほぼ東方向へ2キロ弱のところにある万根岬となる。
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 静かな古い漁港を囲む集落らしく、低い家々の屋根が、石垣と細い路地の間に並ぶ間をすり抜けて、小さな港へ出ると、すぐにその岬は目に入ってくる。
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 そばに寄ってみると結構高い堤防に守られた港の内側にも、いかにも火山性といった岩(火山岩というべきか溶岩というべきか調べようとしたがよくわからない)が、小さな岬のミニチュアのように数本飛び出している。これがいかにも万根岬の見本のようでおもしろい。
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 岸壁の端まで行って、正面に万根岬をみると、まさしくミニチュアの大型拡大版であることがわかる。
 三原山の火山活動が、海と接するところ、いくつもの根がつくられた、その代表の一つとしてその名があるのだろう。この日は、ちょうどお天気に恵まれ、富士山と相模平野の北西にそびえたつ大山まで、きれいに見えた。もう少し春もさなかになると、もやがかかって富士山はなかなか見えにくくなる。
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 ついでですが、いろいろ曲折はあったけど、富士山の世界遺産登録がやっと実現しそうですね。まあね、鎌倉のほうは“武家の古都”というのがイメージだけで、なにもないのでちょっとムリだと思っていた。住宅ばっかりごみごみしているし、道は狭いし神社仏閣もたいしてなく、それならやっぱり京阪奈。おまけにそこは“鎌倉値段”といわれているほど飲食店などの値段が高い。アベノミクスの2%などは、なにをいまさらちゃんちゃらおかしい。こんな狭いとこにこれ以上人を呼び集めて、いったいどうするつもりなんだよというくらい、このGWもものすごい人で、駅周辺のWCはどこも長蛇の列であった。なので、登録などどうでもいいと思うし…。
 でもね、話は変わるけど、大島のジオパークは、町長から観光業者、小学校長ら町の有力者数十人が集まって、とりあえず看板だけはつけました、公式ホームページもつくりましたよという感じだけで、あまり気合いが入っているようにも思えない、というのは辛口すぎるだろうか。一応の体裁は整っているようにみえるが、やっぱり隔靴掻痒。もっとちゃんとうまく情報提供していけば、島を訪れる人にどんなインパクトを与えられるか、そんな材料がごろごろしているのに、ちょっともったいないね。
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▼国土地理院 電子国土ポータル(Web.NEXT)
34.786764, 139.413042
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dendenmushi.gif関東地方(2013/03/22訪問)

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