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934 米崎=岡山市南区小串(岡山県)「小串小学校」と「とことん小串」というふたつのサイトからこの地域をほじくってみる [岬めぐり]

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 標高126メートルの梅ヶ原山の西麓のところで、岡山市から玉野市へ市境を越える。相引(おおひき)というところから道幅も広くなって、海岸に出た。
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 この道を南に向かって走るバスの車窓から、後ろを振り返ると米崎がある。相引から岬の先端までは1.5キロあって、岬全体が梅ヶ原山を含めて3つのピークで成り立っている。しかし、この位置から斜め横に見ると、ほとんどわからない。また、岬として海に飛び出ている部分は、梅ヶ原山より東の2つのこぶだけである。
 米崎には灯台もあると地図には示されているが、岬の先端で南に出っ張りがあり、この位置からではそれに隠されて見ることができない。
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 米崎の向こうに、薄く、だがしっかりと見えているのは、切石鼻のある岡山市東区正儀の山である。この山塊の、見えている部分の右端で海に切れるあたりが、久々井の漁港か、さらにその先は子父雁の城ヶ鼻付近になるのだろう。
 米崎と正儀の道もなき海岸との間は、1.5キロほど開かれている。この岬は、児島湾から瀬戸内の海につながる海路を示し、区切りをつけるように飛び出している。
 その昔は、小串の宝録山と対岸の切石鼻付近の間、1.7キロの海峡を“大門”と呼んだことから大門村(おおとそん)と称していたというのだが、1898(明治31)年に小串村に改称している。岡山市に編入されたのは、1954(昭和29)年のことである。
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 岬の付け根部分にある相引漁港までが、岡山市南区小串(こぐし)で、鼻面崎の阿津から米崎の小串までを学区とするのが、岡山市立小串小学校である。明治の初めの創立で、最大児童数は大正年間の567名という記録があるが、現在は50名を切っている。
 コンテストでも入賞したというこの小串小学校のホームページ が、いろんなことを教えてくれて楽しい。とくに、あまもの再生活動や、つぼ網というこの地域の漁法、のり養殖に野菜の栽培と、地域との交流や家庭と父母の仕事に関する総合学習の報告などがあって、バスで通り過ぎただけの目を開かせてくれる。
 阿津も小串も車窓から見て古い港の町だと書いていたが、やはり小串・阿津は風待ち・潮待ち港の役割を果たしてきたという歴史がある。地理的にみても、瀬戸内海航路の重要な意味のあった地域だったわけで、小串の名ももとは児島湾の入口を示す“小口”が転じたものとされる。
 江戸時代になって宇喜多氏が岡山城を築城するにあたって、湾口のここが海からの防衛拠点として、また海上輸送基地として位置づけられた。小串には岡山藩の米蔵が置かれたというから、内海航路の回船が寄港する小串港と城下を、河川で結んで多数の物資運搬の高瀬舟が往来したことだろう。
 運営主体がどういうところ(PTA?町内会?)なのかが不明だが、「とことん小串」 という「小串学区」について紹介するページもあって、こういう地域にはめずらしく、どうということはないポイントを一生懸命ほじくろうとしているのが、“岬めぐり”の精神にも似て、でんでんむし好みである。「小串探検マップ」など、いろいろわかっておもしろい。
 932 鼻面崎の項では、クレーンが目立っていたものの、その正体がわからなかったが、これを見ると下電マリーナであるという。
 「小串学区」の南部は、児島半島の中央脊梁で玉野市との市境が走る。といっても300メートルに足りない山だが、「…山頂付近に貝殻が露出していたという貝殻山、花崗岩の多い八丈岩山、小学校校歌にも登場する三頂山などが連なっている。」と紹介してくれる。残念ながら、三頂山(校歌のほうは「山頂山」になっている?)だけはネット地図では探せなかったが、小串港の近くにある小学校の西にある山、国土地理院では“円上房”としているところがそうだろうか。
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 前項では、この地域の小規模干拓についてもふれていたのだ。このページでは、続いて、「この地区の大半は山地であるが、わずかに西原 ・ 向小山甲・ 米崎西部に平地が見うけられる。これらは近世になって干拓されたもので、海岸には防潮堤が長く続き、現在は整然とした水田が開けている。川は少なく、瀬戸内特有の雨の少ない地方のため、溜池がたくさん造られている。」と説明があった。

▼国土地理院 電子国土ポータル(Web.NEXT)
34.576999, 134.046563
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dendenmushi.gif中国地方(2013/02/07訪問)

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タグ:岡山県
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