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931 城ヶ鼻=瀬戸内市牛窓町鹿忍(岡山県)またもうひとつの城ヶ鼻がある子父雁にはバスも入れない [岬めぐり]

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 子父雁(こぶかり)は、瀬戸内市の南西端に位置する集落の名である。三つの低い山に囲まれて、南に向いて開けた漁港をもっている。西に80メートルの赤石山が隣の岡山市との境界線をのせて横たわり、港を挟んでその東に出っ張るのが城ヶ鼻が南端にある74メートルの小さな尾根である。
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 その尾根を峠で越えて下れば子父雁なので、当然“子父雁行き”のバスもそこまで行くのかと思いきや、道路が狭くなる峠の手前で止まって、向きを変えてしまった。
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 ここが子父雁の終点なのだと、運転手さんが言う。ええっ、まだ子父雁まで行ってないじゃないの。行っていないけど、道が狭くてもうこれより先へは行かないのです。
 帰宅のこどもたちも最後に残っていた一人が降りて、ここからはまた乗客一人で牛窓へ帰る。
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 いやいや、帰る前に城ヶ鼻をなんとかしなければ…。
 城ヶ鼻という同じ名前の岬が、唐琴瀬戸にもあったが、これほど近くで同じ名前というのもめずらしい。きっと、そんなことはたいして気にもしていなでついた名前だったのだろう。
 子父雁の集落まで降りれば、港越し間近にこの岬を見ることができたのだが、峠でバスが引き返してしまったので、写真も矢寄の水産研究所の上あたりから眺めたものだけになる。
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 岬の手前のそこだけに、海岸に白い建物がひとつだけ見えている。これは、もしかしたら教会か何かのような塔を備えているようだったが、こんなところに教会もないよねえ。
 ここも実は、浜からの角度だと、城ヶ鼻の横っ腹が見えていて、岬の先端部は隠れてしまっている。
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 その名も曰くありげなので、“子父雁”で検索してみたら、たくさんの情報ページが出てくるが、なんとその99%が釣り情報であった。ここには牛窓漁協が経営するフィッシングセンターがあって、人気のようだ。だが、子父雁の地域情報は釣り上げることができず、まったくのボウズだった。
 赤石山の境界から西隣は岡山市東区の宝伝で、そこへ行くには西大寺まで出て、そこからまた本数の少ないバスに乗ってこなければならない。瀬戸内市の子父雁と岡山市の宝伝の間は、細い峠道でかすかにつながっている。
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 宝伝には岬はないのだが、吉井川の左岸河口の南には、水門湾を挟んで外波崎と切石鼻と、二つの岬がある。だが、アクセスがよくないので今回は西大寺からの計画は外し、それは児島半島の岡山市南区側から児島湾の入口隔てて見えるだろう、とそう思うことにした。
 ところが、こういう計画(見込み)はなかなかうまくいかないことが、あとで判明する。
 この路線も、両備バスがコミュニティバス路線を請け負った形になっていて、運転手さんも定年後の再雇用形式になっているようだ。本数が少ないバス路線は、当然ドライバーの数も限られる。この運転手さんも、同じ路線を何度も乗っているので、通学のこどもたちの顔や名前もおぼえてしまった、といって笑う。
 また例によって、最前列座席に陣取ったでんでんむしと、運転手さんの二人だけの会話に花が咲く。大丈夫、安全には充分気をつけておりますよ。
 この運転手さんも、なかなか気さくなおもしろい人で、自分の多彩な半生を語ってくれた。
 まったく、人生いろいろだなあ。
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 牛窓の終点に帰ると、ここで少し時間をおいて、同じバスと同じ運転手さんで、邑久駅まで。これで瀬戸市と牛窓ともお別れである。
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 駅のホームも夕暮れに沈もうとしており、今夜の宿である岡山駅西口の岡山全日空ホテルへ着いた頃は、街の灯りが華を咲かせていた。

▼国土地理院 電子国土ポータル(Web.NEXT)
34.588885, 134.119938
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dendenmushi.gif中国地方(2013/02/06訪問)

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タグ:岡山県
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