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870 茂津多岬=久遠郡せたな町瀬棚区北島歌(北海道)とりあえずここは遠望で確認しておくだけです [岬めぐり]

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 せたな町の南は二海郡八雲町で、その町境はポンモシリ岬付近だったが、東は後志利別川を河口から10キロも遡れば、瀬棚郡今金町に達する。西は日本海をはさんで奥尻郡奥尻町の奥尻島北端の稲穂岬までは32キロ、北は同じく後志利別川河口からは20キロほどの茂津多岬で、島牧郡島牧村に接している。
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 茂津多岬は、三本杉岩のところからは、見えていないか、あるいはかすかに見えるのか、肉眼ではかなり微妙なところなので、確かな遠く水垂岬方面からの遠望で、いちおうカウントしておくことにしたい。
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 ここは人里から遠く離れた狩場山西麓の灯台のある岬で、周辺はほとんどクマさんの領分らしい。可能性は低そうだが、北の島牧のほうからのアプローチに、とりあえず期待を残しておくことにしよう。
 せたな町の総面積は、638.67平方キロメートルである。だが、そういわれても広さがピンとこない。これは、おおよそ琵琶湖の面積に近く迫るくらいの広さなのである。
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 奥尻島へは、瀬棚港の南にあるフェリー発着所から日に1便の往復があるが、未調査ながら北の茂津多岬へはどうやらバスはないようだ。コミュニティバスが途中までは行っているかも知れないが、茂津多岬を通り抜ける便はどうやらなさそうだ。
 南は、これまで通ってきたルートだから、残るは東へつながるルートである。
 後志利別川に沿って東へ、国道230号線が走っていて、今金町を経由して長万部町の国縫に至る。このルートは日本海岸から噴火湾の海岸まで、およそ45キロ。渡島半島横断ルートとしては、八雲=熊石ルートの次に短い。
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 ここを瀬棚線が走っていたのは、1987(昭和62)年までで、国鉄からJRになって3年後にはそれが廃止されている。瀬棚線が開通したのは1932(昭和7)年だから、55年も経てば鉄道の命脈もつきてしまう、ということか。
 これで江差線がなくなれば、渡島半島の鉄道は、縦に走る函館本線のみになってしまう。瀬棚線も江差線も、どちらも枝状に突き出ただけの袋小路路線であり、こういう路線は採算が悪化すると廃線になりやすいのだろう。
 廃線後は函館バスが、瀬棚区三本杉から長万部まで運行している。今回は、ここまでで、長万部行きのバスを待って、国道230号線で半島を横断した。長万部からまた函館まで引き返すつもりだった。
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 北桧山から東へ向かう長万部行きのバスは、美利河国道という名のついた道を行く。あと少しで瀬棚郡今金町に入るというところに、檜山北高校があった。久遠からの高校生たちも、ここまで通学しているのだろう。
 美利河(ぴりか)というのは、アイヌ語で“美しい”の意味というが、今金町には美利河の地名があって、美利河ダムにピリカ湖、美利河小学校にピリカ遺跡、ピリカスキー場などがある。
 今金町を過ぎ、美利河峠を越えて山越郡長万部町に入ると、国道230号線は今度は国縫(くんぬい)国道と名を変える。国縫川に沿って一気に下っていくと、道央自動車道と函館本線の線路を越えて、国道5号線を北東に進み、長万部駅に到着する。
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 駅についてさっそく、函館本線函館行きに乗ろうとした。これが一両編成の砂原回りの各駅停車で、もう車内はいっぱい。どうにか空席を見つけて座ったところが、隣のグループの中高年女性たちのしゃべりが、とにかく凄い。うるさくてこれでとても函館まで辛抱はできん。しかも、一両しかないのでは逃げ場もない。やはり、少し待っても後の特急にしようと、降りてしまった。
 そうしたら、今度はその特急「北斗」が満席だという。実は、前にも経験があるが、室蘭本線と函館本線の「北斗」は、なべてどれもひどく混むので自由席などひどい目にあう。しかたがないので、グリーン車にやっと一席確保して、函館まで戻ってきた。2と1の3列座席のグリーン車は快適だったが、2列の通路側で車窓の眺めは望めない。
 まあ、この付近の噴火湾沿岸では、岬はまったくないので、音楽でも聴きながら…。

▼国土地理院 「地理院地図」
42度36分35.34秒 139度49分23.33秒
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dendenmushi.gif北海道地方(2012/09/03 訪問)

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タグ:北海道
きた!みた!印(38)  コメント(2)  トラックバック(1) 
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コメント 2

ナツパパ

倶知安まわりの通称「山線」は、以前は特急も走っていた
メインラインだったのですが、最近は見る影もありません。
これで新幹線が出来たら、廃止になるかも。
心配です。
by ナツパパ (2012-11-07 15:31) 

dendenmushi

@ナツパパ さん、「山線」というんですか。そうなんですねえ、この線は「函館本線」とはいいながら、長万部から黒松内、蘭越、ニセコ、倶知安、余市、小樽と続く線は、各停のみなんですね。それに本数も、非常に少ない。
室蘭、苫小牧、千歳を回る室蘭本線と千歳線が、函館と札幌をつなぐ幹線になっていますね。新幹線の車両基地の工事も始まっていました。
by dendenmushi (2012-11-09 06:35) 

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