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851 立待岬2=函館市函館山(北海道)ごめの群れ飛ぶ浜から浜茄子咲く北の岬を眺めて… [岬めぐり]

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 函館山の南西端にある立待岬は、南端の大鼻岬と合わせて、「141 立待岬・大鼻岬=函館(北海道)は〜るばる来たで…」 の項としてあげていた。
 このときは、函館市電に乗って谷地頭まで行き、そこから住吉町を抜けて石川啄木一族の墓のある坂道を登って、岬の上まで行っている。そこから大鼻岬を望んでいたわけだが、そこでも書いたように、「立待岬の碑と大鼻岬」を写した写真はあるものの、公園化された立待岬自体の写真は、これといって特徴的なものがなかった。
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 岬めぐりは、必ずしもその岬の上に立つのがベストとは限らないわけで、立待岬の岬らしい姿は、函館山をつなぐ細くなった市街地の東海岸から眺めるほうがよいのである。
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 今回は、乙部町経由でせたな町へ向かうバスに乗るためには、始発のバスセンターから乗って、最前列の座席を確保する必要があろうと思った。そのため、わざわざ東海岸に近いホテル函館ロイヤルに泊まった。そして、翌朝はバスセンターへ向かう前に、大森町の海岸に出て、そこからの立待岬を改めてチェックしておこうというわけである。
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 函館市街地の東海岸は、港湾施設がぎっしりの西海岸とは対照的で、ゆるく弓なりになった砂浜が続く。海岸のそばには小さなビルや住宅が建ち並び、北側には湯ノ川温泉のビル群が目立っている。そのさらに東、恵山の方角は、遠くもやと雲の中である。
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 函館山が東にストンと落ちたところに、100メートルちょっとの小山が張り出していて、そこから海峡に向かって突き出ているのが立待岬なのだ。
 あいかわらず、函館山の上は雲の中だが、立待岬のほうは晴れてきれいに見える。集落から少し外れて、墓地の横を登っていくスロープが、はっきりとわかる。
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 たくさんの漂流ごみで埋まった砂浜は、カモメたちの住み処らしく、海岸に出るとそこらじゅうにいたカモメがいっせいに飛び立って乱舞する。カモメは風に乗って舞うのが得意で、東から津軽海峡を渡って吹いてくる強い風に向かっていく。
 カモメのことを、地元北海道では「ごめ」というそうだ。「ごめ=海猫」としている記述も多いが、イコールではないらしい。ウミネコもふくまれるが、カモメの仲間のセグロカモメ、オオセグロカモメ、ユリカモメなどの総称として「ごめ」は使われている。だが、こちらは見てもその区別がつきかねる。
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 「ごめが鳴くから…」などと歌に出てくることも多く、作詞:吉田旺、作曲:浜圭介、歌:森昌子の『立待岬』では、歌詞カードでは「海猫」と書いて「ごめ」と歌わせている。
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 恵山街道が海岸に沿って走り始めるところにある大森神社では、ちょうど祭礼の準備が始まっていた。鳥居と垣の柱が赤いのは、お稲荷さんだろうか。
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 その隣の宇賀の浦中学には、20周年を祝って生徒たちが描いた立て看板が並んでいた。20年というのは、学校の歴史としては古くない。新しい若い歴史の中には、古い歴史にはないなにかの事情があるのだろう。この中学校の名前から、この付近が「宇賀の浦」と呼ばれていたことがわかる。
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 校舎の東には亀田川が海に注いでいるが、水量が少ないのは、この上流には二つもダムがあるからだろう。
 この川は、大沼公園の南東に位置する横津岳(1167メートル)、袴腰岳(1108メートル)の南斜面(函館市亀田大森町)を水源として流れでる、亀田半島の川である。
 亀田川を少し遡ったところにあるバスセンターは、函館バスの車庫であるとともに、多くの路線の始発点・終点でもある。函館市域は、亀田川の少し西寄りを境として亀田半島全域に広がっているが、函館バスの営業路線は、亀田半島内、函館市内に限らず、西の渡島半島の広い地域に渡っている。
 ここから、渡島半島を横断して、乙部町に向かうバスに乗る。
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▼国土地理院 「地理院地図」
41度44分43.20秒 140度43分15.99秒

dendenmushi.gif北海道地方(2012/09/02 訪問)

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タグ:北海道
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コメント 6

Extra-Low

おはようございます。
僕も、ここから眺めるのがすきです。
by Extra-Low (2012-09-30 07:22) 

ぱぱくま

こんにちは!
今度は北海道上陸ですね^^
眺めの良いところですが風が強そうですね〜
dendenmushiさんは日本何週目ですか?
by ぱぱくま (2012-09-30 11:24) 

ナツパパ

広々とした景色が良いですね。
大沼の方から函館を見ると、函館山って島のように見えますね。
by ナツパパ (2012-10-01 15:10) 

dendenmushi

@Extra-Low さんとこからは、だいぶ離れていますよね。ここから東へ恵山岬を回れば、海をはさんで向かい正面ですけれど…。
by dendenmushi (2012-10-01 21:58) 

dendenmushi

@ぱぱくま さん、また北海道です。北海道はでっかいどう!なので、何回もこなければなりません。
まあ、一回で済まないのは、それはほかの地域でも同じなんですが。コースも飛び飛び。だから、「何周目」という数え方はできないんですよ。
by dendenmushi (2012-10-01 22:04) 

dendenmushi

@ナツパパ さん、やっぱりね、北海道は景色が大きいです。
函館山も、もともとは島だったんでしょうね。それが砂州でつながって、その上にできたのが函館の市街地でしょう。
by dendenmushi (2012-10-01 22:10) 

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