754 チガ崎=日高郡由良町大字衣奈(和歌山県)…というようなわけで風車列の謎はなんとか解明 [岬めぐり]
というようなわけで、広川町の名南風鼻・ばべ鼻、それに鷹島の神取鼻は既項目に委ね、次の岬は由良町のチガ崎である。
その前に、今回はすっ飛ばしてしまうことになる広川町について。
広川町の中心市街地は、前項で述べたように湯浅町と町と港を互いに半分分けしているような恰好だが、JRの駅は広川町では広川ビーチ駅だけしかない。これがまた、まったく態をあらわさない名前で、いちばん近い唐尾湾のビーチからは1.3キロも離れた山間に位置している。
市街地の町民はみな湯浅町にある湯浅駅を利用するので、広川町の駅としては、なるべく内陸に広がる集落からの便を考えて、海岸ではなく、できるかぎり内側に引っ張ってくる必要があったものと思われる。
それから、矢櫃から見えていた風力発電の風車は、海岸に一基だけあったのが広川町の町営らしい風力発電所で、尾根の上のほうに並んでいたのは、広川町と由良町の境界にあたる、雨司山から明神山付近にあるものらしいことがわかった。ただし、こちらのほうは由良町のものでもなさそうなので、町は関係していない民営の風力発電なのだろうか。これだけ大規模な風車列なのでどうも気になっていた。
というようなわけで、調べてみたら、2011年6月に「大阪ガスの子会社が和歌山県由良町の風力発電所を日本風力開発(東京)から買収すると発表した」という情報が得られた。ここで発電した電力は、関西電力に販売されるという。この会社では、広川町にも風力発電所をもっているというから、これらの風車列は、広川町と由良町の両方にまたがって連なっているようだ。
これで、やっとすっきりした。
さてさて、結局のところ数少ないバスの便に合わせて、回れるだけ乗って回ってみたので、湯浅から広川ビーチ、唐尾を経て衣奈から紀伊由良へ出る路線は、このチガ崎ひとつのために乗ったことになる。
ただし、このバスは衣奈港から先の海岸へは行かず、南に向きを変えて山に入ってしまう。そのため、チガ崎そのものはやはり手前のトンネルのある出っ張りで遮られてしまう。さりとて、バスを降りてしまえば、日暮れまで次の便を待たなければならない。
というようなわけで、衣奈の湾の上から、黒島とチガ崎の手前の岬をみるだけで、この項はよしとしなければならないが、衣奈も景色のいいところである。小さい湾の東は海水浴場、段々畑がすぐそばまで降りている海岸には、旅館の白い建物が目立っている。西には漁港があって周囲に集落がまとまっていて、その沖に横たわるのが黒島。その黒島に面しているのがチガ崎。
このチガ崎から小引へとさらに西に行く路線もあるにはあるが、このダイヤも使えない。この付近と白崎の海岸は、現地踏破は持ち越しとすることにして、そのかわりに湯浅へ引き返して端崎までタクシーを飛ばした。
というようなわけで、机上の計画はえてして思い通りにならず、現地で急きょ変更をしなければならないこともある。
結果としては、このコース取りはあまり効率もよくはなかったようだが。やむを得ない。
▼国土地理院 「地理院地図」
33度59分34.00秒 135度5分36.41秒
近畿地方(2011/10/04 訪問)
ビーチ前・・駅名の基準ってないようなものですね!
よくある命名権もどうかなって思う時がありますよ(^_^;)
日本の海岸線の大部分がこんな感じの集落なんですよね。
やっぱり東京が異常!?記事を拝見するたびそう思います(笑)
by ぱぱくま (2012-02-26 08:52)
@せっかく書いたコメントが、送信エラーで消えてしまいました。
事情があって、買い直すのが大変なので、簡単に。
大都市周辺や町の中以外、日本の海岸線は、どこも確かに似たようなもんですね。
by dendenmushi (2012-02-28 06:38)