717 滝ノ澗ノ岬=余市郡余市町潮見町(北海道)ろう燭岩の存在を無視するMapionは無視せよ [岬めぐり]
そういうわけで、トンネルの三分の一強だけが余市町豊浜町にある豊浜トンネルを抜け出ると、200メートル先にはもうすぐに次のトンネルがある。
滝ノ澗トンネルである。そして、そのトンネルが潜って横切っているのが滝ノ澗ノ岬である。
道路から見える部分は、そのほんの一部だが、海岸の岩礁地帯には立岩があり、崖はほぼ直角に立ち上がり、しかもオーバーハングまであるこの岬の東側には突き出した岩の出っ張りをもっている。それも海からでなければ見ることはできないのだが、海岸の小さい立岩とは別に、沖合600メートルくらいのところにある「ろう燭岩」は、滝ノ澗ノ岬のシンボルといってもよいのだろうか。
岬の周辺に広がっている岩礁地帯から、おそらくはろう燭岩までが見えない岬の延長としてつながっているのだろう。
こういう立岩が、この地域に多いのも、きわめて特徴的なことで、おそらくはこのあたり一帯を構成する岩盤の性質にもよるのだろうが、そこだけが一本だけがこうしてローソクのように残るメカニズムは、いったいどういうものなのだろうと、見るたびに不思議に思える。
蛸穴ノ岬と滝ノ澗ノ岬の小さな入江に注ぐ、湯内川の川筋に沿って展開している豊浜町は、海の幅はごく狭い。その狭い浜の一角を、大きな民宿の建物が占めていて、ウエットスーツの下に水着を着た女性が、道路脇を歩いている。
まさか海女ではないだろうから、岩礁地帯は、ダイビングの適地になって、人がやってくるのであろうか。そういえば、民宿とよはまの横には、いくつものテントが張られていた。
滝ノ澗トンネルを過ぎたところは、余市町潮見町である。余市町では、古平町や積丹町と違って、なぜか「大字」がつかない。滝ノ澗ノ岬も余市郡余市町潮見町なのだが、厳密に言うと見えない岬の半分は余市町豊浜町であるらしい。
一長一短のネット地図では、町の区域が明確にわかるのは、ZENRINソースのMapionやlivedoor地図情報だけである。これは、明確に線引きし色分けしているのだが、同じZENRINソースでも、Yhoo!地図では細かい地図は地方郊外は全部省略しているし、線引きも色分けもしていないので、カーソルを移動させながら地名表示を探るしかない。それによると、岬の半分で分かれているようでもない。電子国土ポータルでは、地域名での線引きはしていないので、「らしい」というしかない。
このブログでは前々からしつこく指摘していることだが、ZENRINソースの地図は、わが国の国土にはかなり無頓着で、いかに無料のネット地図とはいえ、地図として認め難い。海岸線表示は相当にアバウトだし、たとえば海岸の岩礁もこのろう燭岩も、まったく無視されていて、Mapionやlivedoor地図情報では、このようなものはなにも存在しないことになっている。
ところが、ZENRINソースと表示しているYhoo!地図では、名前表示こそないが、海の中に白い岩が存在することは示しているのである。
こんなにはっきりと見えていて、存在感も充分すぎるほどある岩の存在を、無視して平然としている地図を地図と言えるだろうか。言えないと思うでんでんむしは、だからMapionなどを認めないと主張しているのであります。
▼国土地理院 「地理院地図」
43度14分55.45秒 140度42分59.85秒
北海道地方(2011/07/18 訪問)
前はもっとよく見えましたがねえ。
新しいトンネルは長すぎるんですね、きっと。
by ナツパパ (2011-11-09 15:54)
ご訪問 & nice! 有難うございました。
by センニン (2011-11-09 20:38)