712 マッカ岬・ビヤノ岬=積丹郡積丹町大字幌武意町・大字美国町(北海道)美国から黄金岬と宝島の間にどうにか見えた [岬めぐり]
島武威海岸の小さなトンネルと入舸の集落をつなげたイメージは、すべてでんでんむしの想像であって、確かな資料の裏付けによるものではない。トンネルから、また谷間の集落へ降りていく途中で、ニシンを担いで急坂を登てトンネルを抜け、干場まで運んでいくだけでも相当な重労働であることを考え、昔の人々の苦労をしみじみ想った。
また同時に、西に積丹岬を回って入舸の湾に入ってニシンを陸揚げするという方法でなく、わざわざ山越えでトンネルまで掘ってこのルートを開発した、せざるを得なかった理由にも想いをはせてみるのだが、やはりそこまではとても見当もつかない。
静かでまったく人気のない人家の間の裏道を選んで歩いていると、新しく普請をしているところがあった。あるいは、表通りに面した割烹民宿の裏手なので、その増築現場なのだろうか。
宿まで戻って荷物をもち、積丹入舸のバス停で小樽行きの中央バスを待って乗り込む。と、昨日から同じバスに乗り合わせて神威岬へ行き、余別で降りていった、あのリュックの女性とまた一緒になった。美国で降りたのも同じだった。
なにしろ本数の少ない路線バス利用では、コース選択の幅が小さく、自然同じようにならざるを得ないので、こういうこともまたよくあるのだ。
野塚で229号線から分かれて、日司、入舸、幌武意、浜婦美を経由する道、道道913号線は、海岸からも岬からもいささか遠い。入舸からは入舸川の頼りない水流に沿って、山の間を登って浜婦美付近の峠を越える。この間、幌武意付近でわずかに集落があるほかは、すべて山の中の道。この道は、もっぱら入舸と幌武意のためにあるような迂回道だ。
海はまったく見えないので、途中にあるマッカ岬は見ることもできない。
峠を越えて下ると、再び229号線と合流して美国に向かう。
ビヤノ岬は、美国漁港と黄金岬の北西1.5キロのところにあるが、ここも道はないので、海からしか見ることができない。
「岬の街」という、でんでんむしにとってはうれしいキャッチフレーズを掲げた美国は、積丹町の町役場があるが、積丹町全体でいうとその東の端にあたる。
港には“水中展望船ニューしゃこたん号”という遊覧船があるという。入舸の宿においてあった割引券をもらってきたので、それに乗ればビヤノ岬も見えただろう。だが、遊覧船は港に影も形もなく、乗ることができなかった。
結局、マッカ岬とビヤノ岬は、美国の港からと美国の東海岸を通るバスの車内から、黄金岬と宝島の間に見えたので、項目を設けていちおう記録に留めておくことにした。
▼国土地理院 「地理院地図」
43度21分26.71秒 140度31分38.83秒 43度18分26.90秒 140度35分24.70秒
北海道地方(2011/07/18 訪問)
美国、懐かしいなあ。
夏にウニ丼を食べに行ったことがありますよ。
ずいぶんトンネルを抜けてたどり着きましたっけ。
昔は道も細かったっけ。
by ナツパパ (2011-10-28 21:06)
@細い道がやっと通る古いトンネル…それがついこの間くらい前までの積丹半島の道路の姿だったようですね。
この後、まだトンネル続きます。
by dendenmushi (2011-10-31 05:58)