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695 セバチ鼻=磯谷郡蘭越町港町(北海道)トンネルだらけの雷電国道をひたすら走る [岬めぐり]

 蘭越(らんこし)町の海岸線は5キロ足らずしかないが、その東奥には広い町域をもっている。その真ん中を流れるのが尻別川で、北側には標高1,211メートルの雷電山が海から聳え、東に連なる大きな山塊は、隣町のニセコアンヌプリまで続く。そのさらに東には、羊蹄山。これらの名前は、北海道のスキーリゾート、観光地として名高いところだが、セバチ鼻はそうした華やかさとはまったく無縁である。
 雷電山から海に落ちる尾根は、だんだんと高度を下げ、700メートルを切る最後のピークから、蘭越町側のスロープは、ゆっくりとなだらかにセバチ鼻とその北にある境界線の岩場に降りてくる。対照的に、岩内町側は急傾斜の険しい山になって海に落ちる。
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 自然に、こういう地形ではトンネルが多くなる。そして、磯谷トンネルもそうだが、隣に古いトンネルが残っているが通行止めで、内側にできたほうのトンネルを使っている。いつだったか、この路線の延長上にある積丹の古平で、トンネル事故があったことを思い出すが、トンネルの付替え工事も、徐々に進行しているようだ。
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 セバチ鼻そのものは、磯谷トンネルがあるために、実はほとんど見えない。(ホントは、ここうっかりしていて失敗したんですよね。トンネルを出たところで後ろを向いてみるべきだったのに、その写真が一枚もなかった!)
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 トンネルを出たかと思うまもなく、また長い刀掛トンネルに入るが、そこからはもう岩内町になる。
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 蘭越町港町と、ここでも町が続くが、ここは「港町」の町は「町名」の“町”ではなく、単なる字名として「港」と一体化して使われた「町」なのであろう。十三番地はおろか三十番地までもありそうに、港町のつく地域は広い。実際に使われている番地も“1402番地”などとあるが、何番地まであるのかは、わからない。なにしろ、海から遠く離れた雷電山の山頂付近までもが、「港町」なのだ。
 尻別川は、道南最大の河川で、東西約30キロ。その流域は米どころとしても道内では有名らしい。米作の北限は、もっと北にあるのだろうか。気候は北海道としては比較的温暖だというが、冬期の積雪量は多いようだ。
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 他所者はつい「らんえつ」と読んでしまうが、アイヌ語の「ランコ・ウシ(桂の木の多いところ)」が語源だというこの町でも、定住者の受け入れに積極的である。
 町のホームページには、多数の定住促進のためのさまざまな特典が並んでいる。平成23年8月末現在では世帯数が2,382戸、人口5,359人となっている。普通どこでもだいたい女性のほうが多いのだが、ここでは比較的拮抗している。
 町有バスもあるのだが、海岸線をめぐるでんでんむしの旅では、岩内まで雷電国道といわれる229号線を、とにかく走り抜けるのみ。できれば、要所要所で降りてみたいところがあっても、バスダイヤはそういうことを想定してない。

▼国土地理院 「地理院地図」
42度54分11.10秒 140度22分41.27秒
sebathihanaM.jpg
dendenmushi.gif北海道地方(2011/07/17 訪問)

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タグ:北海道
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コメント 2

ナツパパ

等高線で見ると、山が迫っていますけれど、岬は小さいんですね。
港町13番地...ここでしたか(笑)
by ナツパパ (2011-09-20 13:20) 

dendenmushi

@寿都町と岩内町の境で、はっきりと等高線の込み具合が違うでしょう。岩内に入ると、急な崖が海に向かって滑り落ちているという感じになります。
 寿都側は、それに比べるとなだらかで、この岬はその険しい境界線からも、ちょっとだけ外れているのですね。
by dendenmushi (2011-09-21 05:22) 

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