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689 アルトリ岬=伊達市南有珠町(北海道)バスに乗ったらエントモ岬を飛ばしてしまって雨のキャンプ場へ [岬めぐり]

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 室蘭の北隣の伊達市へ行くには、母恋から室蘭港に出て、湾を横断する白鳥大橋を通るバスでもあれば、そのほうが早いし、室蘭工業地帯の見物もできるかと思ったが、あいにくこの橋を渡る路線バスはないようだ。
 母恋から東室蘭まで戻って、そこから室蘭本線で行くつもりだった。ところが、室蘭から橋は渡らないけど、東室蘭経由で洞爺湖温泉に行くバスがある。しかし、とりあえずはちょうど時間的にタイミングがいいJRで、東室蘭まで戻ったほうが確かだろう。
 母恋駅の北側には、日本製鋼所の工場が広がっている。でんでんむしが少年時代を過ごした地域では、東洋工業と日本製鋼所が大きなウエイトを占めていた。なかでも、日本製鋼所は、おんぼろの中学校がその敷地の一部にくっついていたし、夏場の海水浴など海への通路としていつも、この工場内の道を歩いていたので、なんとなく親しみがある。
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 JRの列車を待つよりも、洞爺湖温泉行きバスでぶらぶらいくほうがおもしろいかと、西口から乗ったバスは、白鳥台という巨大な住宅団地のなかを通って行く。団地といっても、首都圏の団地よりもはるかに一区画の面積も広くて、立派な家がたくさん建っている。小学校が二つと中学校が一つある団地のなかを、バスはうねうねと綴って伊達紋別駅へ出た。
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 伊達紋別の隣駅の長和に、エントモ岬という小さな岬がある。そのすぐそばを通る室蘭本線だと車窓から見えたのだが、乗ってしまったバスは、より内陸の胆振国道37号線を通るので、岬から遠くを素通りしてしまうことになった。
 有珠駅前で降りると、アルトリ岬の見える海岸まで歩く。雨は、盛んに降っている。
 ポンチョを持ってくるべきだったなあ。
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 アルトリ岬は、浜の南側に平たく突き出している。
 この付近だけ、海岸に岩礁が点在していて、小さな岩があちこちにある。この海が内浦湾。別名「噴火湾」であるが、この名を記している地図も、国土地理院の地図くらいで他のネット地図では消えている。
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 有珠海水浴場に着いた頃、雨足は一段と激しくなり、砂地に吸い込まれる余裕もなく溢れだした雨水が、海岸に向かって流れていく。
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 浜にはテントが数張り張ってあって、ほかに人影もないが、男の人が一人だけ砂浜でなにかやっている。しばらくすると、テントの中からこどもたちが数人出てきた。
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 せっかくのキャンプが、この雨で淋しいことになって、先生がなんとか盛り上げようとしていたのだろうか。
 有珠山の噴火や、洞爺湖サミットもあったが、この地域ではなんといっても「昭和新山」であろう。
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 昔、教科書で初めて知ったこの火山噴火でできた新山は、大地の不思議さを、最初に教えてくれた。十数年前に現地を訪れたことがある。この山は有珠郡壮瞥町に所属して、伊達市ではないが、有珠山と長流川の間、ちょうどロープウエイの南側では、境界線が未定であるらしい。
 噴火と溶岩流が、壮瞥町と伊達市北有珠町の領域を不明確にしたものだろう。これも、他のネット地図では、なぜか壮瞥町のカタをもっているようで、その領域を大きく取って、はっきり境界線を引いている。
 伊達市も有珠町も壮瞥町も、それぞれ思い入れのある町で、できれば昭和新山も再訪してみたいところだったが、今回は条件が悪い。
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 再び、雨の有珠港から有珠駅に向かう途中の道沿いで、なかなかきれいな庭のある家が目にとまった。
 塀も垣根もない芝生の庭に、“WELCOM”という白い看板を掲げたバーゴラがあって、リボンの女の子に切り抜いた絵板が花壇の脇に立っている。ガラス張りの居間らしきところは写真には写らないようにしたので、写っている建物は隣家である。
 北海道の有珠で、こんなところにこんな庭をつくって住んでいる人は、いったいどういう人なのだろうか…。そんな、どうでもいいことをふと考えてしまう。
 JR室蘭本線の有珠駅は、リボンの女の子がいた庭の延長のように、メルヘンチックであった。
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▼国土地理院 「地理院地図」
42度29分59.69秒 140度46分50.97秒
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dendenmushi.gif北海道地方(2011/07/16 訪問)

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タグ:北海道
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コメント 4

ナツパパ

この界隈は若かった頃よく歩いていました。
でも、これほど岬が多かったなんて、まったく気付きませんでした。
それぞれの岬は、それぞれに個性的ですね。
by ナツパパ (2011-09-06 20:26) 

ぱぱくま

このあいだdendenmushiさんが旅した紀伊半島も
今回甚大な被害が出てしまいました。
自然の猛威・・これ以上は続かない事を祈ります。
by ぱぱくま (2011-09-07 00:32) 

dendenmushi

@そうですか、ここにご縁があったのですね。有珠山の南麓にあたるので、いくつかこうした出っ張りができて残っているのでしょうね。
名が付いていないところも、あります。テントの向こうのなんかのように。
by dendenmushi (2011-09-07 06:14) 

dendenmushi

@そうなんですよ、台風。紀伊半島山のほうが大変なようですね。岬めぐりで歩いたところの名は、ニュースにはでてこなかったようですが…。
石巻や女川を歩いたあとは、津波でしたし…。疫病神?
そ、そんなことは、ないです。
by dendenmushi (2011-09-07 06:23) 

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