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655 ハテ崎=石巻市雄勝町船越(宮城県)ハテサテ八景島暖地姓植物群落を検索してみると [岬めぐり]

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 雄勝の半島東端である大須崎まで行くバスを、荒峠で降りる。運転手さんが、ここで降りて道なりに行けば、峠崎を経て荒海岸まで出るからそこで帰りのバスを待つといいと、教えてくれた。
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 荒峠の三差路(といっても車などめったに通らない)から北へ向かう道は広くて、最初は少し登るが、後は150メートルをひたすらだらだらと長い下りになる。その下り道の途中で、八景島・小八景島とその先に続くハテ崎が見えてくる。
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 前項の走ヶ崎や貢尻島と同じく、ハテ崎も小八景島も、峠崎の先の島々をもまた、MapionやGoogleマップでは完全に消去してしまっている。大胆不敵にも…と言わざるを得ない。(Yahoo!地図は、例によって白い島の輪郭だけでもつけ加えているぶんマシ。)
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 この調子だと、日本の国土は随分小さくなってしまい、某国などが“日本では多くの地図に描いていないので、これはわが国固有の領土だ”と言い出すのではないかと心配になってくる。
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 冗談で紛らわすしかないほど、事態は深刻である。これらが地図とかマップとか名乗っている以上、国土交通省・国土地理院あたりは、一度調査の上行政指導(そんな権限はないのだろうが)にでも乗り出したほうがいいのではないかと、本気で思ったりしている。
 この件、どうしても許せないのでしつこく追っているが、その理由は、地図を扱って仕事をしているにしては、地図(とそれをつくってきた人々を含む)への畏敬も愛情も感動もなにも感じられない、ということにつきるのだが…。
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 ハテ、いやサテ、このハテ崎は、国土地理院の地図では、岬表記ではなく島名表記となっている。つまり、ここは正式には岬ではなく、大中小3つの島の名前に「崎」が付いているだけなのである。
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 それでも、峠崎の上の木立と薮の間からこの島を眺めたとき、これはぜひ一項目にあげておきたいと思った。
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 名振の浜から車窓越しに眺めるとこんな感じだが、杉ノ浜の入江の西に飛び出す出っ張りから、小八景島、八景島、ハテ崎と、芋づる式につながっているかのようである。連続した飛び石状態となって連なる島々は、八景島暖地姓植物群落という表示(∴マークがついているのは八景島)がある。
 素人は、この付近で“暖地性”といわれると、すぐに黒潮の影響と短絡してしまうのだが、はたしてそれでいいのだろうか。
 心配になって、「八景島暖地姓植物群落」で検索してみると、全部でたったの4件しか出てこない。Yahoo!でもGoogleでも同じである。こんなに少ないのもめずらしい。そのうち、2件は関係のないものを引っ張ってしまっているので、わずか2件しかネット情報がない。
 宮城県のホームページには、「国指定記念物 天然記念物(雄勝町)」として、次のような説明があった。
 
 八景島は、雄勝町の名振地区から東北約2㎞の海上にあり、古生代二畳紀の粘板岩・砂岩・礫岩・石灰岩から成るひょうたんの形をした島で、周囲約3㎞、四周はほとんど断崖をなしている。
 全島が原生林でおおわれ、ユズリハ、モチノキ、タブノキ、トベラ、テイカカズラなどの暖地性常緑樹と、ミズナラ、オオバシナノキ、ヤマモミジ、ハウチワカエデ、モクゲンジなどの落葉樹や、アカマツ、クロマツ、イブキ、ネズ、などの針葉樹とが混生して良好な生育を示している。特に、ユズリハ、モチノキ、タブノキには目通り幹囲1〜3mの大木が多く、太平洋沿岸北部における暖地性植物群落として学術上の価値が高い。
 
 どうみても“ひょうたんの形”には見えないと思うが、なんでこの緯度で“暖地性”なのかについては、やはり教えてくれないので、まあそうだとしておこう。左右から押しつぶされてやせ細った前方後円墳のような八景島は上部が平らである。
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 これについてもうひとつの情報提供元は「石巻なびねっと」の「南三陸金華山国定公園」の説明のなかに、ちらりとほとんど名前だけ登場する。そこには、こんなことも書いてあった。
 
 なお、日本三景で知られる松島はこの公園の西側に位置するが、県立自然公園止まりであり、同公園には含まれない(日本三景の他の景勝地は全て上級公園に含まれる)。


 へー、そうなんだ。遠く北の方角に、うっすらと延びているのは、石巻市と境を接する南三陸町付近で、その先端が神割崎ということになるのだろうか。
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▼国土地理院 「地理院地図」
38度33分44.20秒 141度30分57.86秒
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dendenmushi.gif東北地方(2010/09/21 訪問)

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タグ:宮城県 地図
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袋田の住職

雄勝は行ったことがあります。
距離的には近くても道が曲がりくねっているので
移動には時間がかかりますね。
by 袋田の住職 (2010-12-30 19:09) 

dendenmushi

@袋田の住職さん、お名前だけはかねてからランキングリストで拝見しておりましたが、初めて訪問させていただきました。
 コメントありがとうございます。
 でんでんむしも、その昔、袋田の滝を見に行ったことがあります。結構、道中が長かった記憶があります。
 なんですか、今ではトンネルや展望テラスなどができているそうですが、もちろんそんなものは何もなかった頃の袋田の滝です。
 コンニャク畑をだらだら歩いて…。
by dendenmushi (2010-12-31 11:00) 

近藤孝悦

今日、初めて でんでん虫さんを拝見しました、
宮城、石巻市、尾崎(昔は尾の崎とも書いていました)在住の近藤
です、当地を訪れていただき、感謝です、もう行き止まりで
 あとは獣道、文化はつる地です、存知あげれば、家においでいただ
  き、楽しいお話も出来たろうにと、残念です、
 40数年の漁船生活を終え、ただ無為に年金生活中です、又
 おいでの際はご連絡ください。

by 近藤孝悦 (2011-01-07 16:27) 

dendenmushi

@尾の崎の近藤さん、コメントありがとうございました。長いこと船に乗っておられたのですね。ご苦労様でした。
 尾崎は、今回は名振・船越方面から眺めただけなので、ぜひまた北上川の河口も歩きたいと考えています。尾崎の周辺も地形がおもしろいので行きたいですね。北上町にも岬があるのです。
 ただ、交通機関がないので、それで思案しています。
 そのときには、ご連絡差し上げたいと思いますので、でんでんむしあてにメール(左欄)ご連絡先をお教えください。もっとも、行くのがいつになるかは、未定ですけれどね。(近藤さんのお名前のリンクではどこへも行けませんでした。)
by dendenmushi (2011-01-08 07:52) 

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