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633 高野崎=東津軽郡今別町大字袰月(青森県)鳥の目もたまにはずーっと高度を上げてみる [岬めぐり]

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 景勝地として名がある袰月海岸、岩礁地帯の一部、その北の端に飛び出ているのが高野崎である。“ほろつき”とは、どんな月なのだろう。北にも南にも、大きな岩がある。
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 赤白の灯台がある高野崎は、周辺が広い園地になっていて、大変気持ちのいい岬である。駐車場や店もあるので、訪れる人と車がそれなりに多くある場所なのだろう。どうやら、キャンプ場として利用宣伝されているらしい。
 いくら景勝の地があっても、温泉とかでもなければ(今頃ではそれだけでもあまり特効薬にならない)それを即観光資源に結びつけるのはむずかしい。アクセスや宿泊施設など、いくつかの条件が揃わなくてはならない。キャンプ場なら簡単にできる。
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 今別町では、高野崎の上の丘に廃校になった中学校の校舎があったのを宿泊施設として利用するということを始めた。その名を“海峡の家「ほろづき」”という。月は濁ることが、これでわかった。
 ただし、この宿泊施設も冬期はお休み。この付近は、意外に雪が深いという。どう考えてみても、観光で地域の活性化を図ろうという計画には、限界がある。問題は、たまに他所からやってくる人間ではなく、そこに定着して暮す人のことなのだろう。
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 ゆっくりと下る岬の先端から、丸い円筒形の灯台の脇から階段を下ると、赤い太鼓橋がつなぐ大きな岩場が飛び出していて、岬の領域を拡大している。
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 西の鋳釜崎、東の弁天崎よりもずっと飛び抜けている高野崎からは、海の眺めもすばらしい。津軽半島のふたつに分かれた先端の東の先端部分に立って眺めると、西の龍飛崎は先端につながる帶島らしきところまで見えるが、上のほうは霧に覆われている。東の弁天崎の向うには、下北半島の仏ヶ浦を含むマサカリの刃の部分に当る陸地が長々と延びているが、なんとなくそれとわかる程度だ。北の方には、津軽海峡を隔てて北海道があるが、やはりとてもそこまでは見えない。
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 そう考えてみて気がついたのだが、よく地図を見るときに知らず知らずに分県地図とか、地域別のロードマップなど、人為的に区切った地図を無条件に受け入れていることが多い。
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 でんでんむしは、仕事部屋には毎年ビックカメラでもらうカレンダー日本全図を掲げて眺めているのだが、ここまでくると北海道も視野に入れて眺めたほうがおもしろい。
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 たとえば、エキサイト地図でみると、こんな感じである。このようにしてみて、いくらか津軽海峡が自分なりのイメージができる。
 このエリアの岬は今別町の松前街道が終われば、北海道知内町(高野崎の北北西に当たる岩部岳の出っ張り)を除けば、大部分はめぐったことになるのだが…。
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 灯台の立っているところから袰月海岸を望むところに、立派な詩碑が立っている。まったく聞いたことのない名で、詞も津軽の方言のようである。たとえ全図的に有名でなくとも(でんでんむしが知らないだけかも)、誇れるものがあるのはいいことだ。 方言もまた、誇っていいもののひとつで、最近どこかの自動車メーカーのCMで森三中のしゃべりの津軽弁(確か)が、フランス語のように聞こえるというので評判になっている。それで、最初に津軽線に乗ったとき、車内で飛び交っていることばが、さっぱりわからなかったという昔の体験を思い出した。

▼国土地理院 「地理院地図」
41度13分41.29秒 140度32分54.77秒
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dendenmushi.gif東北地方(2010/07/01 訪問)

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タグ:青森県 灯台
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