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626 穴間ノ崎=北津軽郡中泊町大字小泊(青森県)ライオンの橋が突っ切っていく [岬めぐり]

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 中の島にほど近い旧市浦村の中心であった相内の付近が、古代の海岸線であったろうと想像できる。小さいながら幾本もの川が流れ、大小の池が散らばる。いちばん大きい大沼から西へ、海岸にかけては田畑や荒地が続き、地図上ではここに「五月女范(そとめやち)」と表記がある。
 「范=やち」は、青森県には多い。独特の地名表記といってよいが、これはもともと“低湿地”を意味している。
 現在では、乾燥化が進行していて、大きな松の林ばかりが目立っている。湿地帯が乾燥して普通の陸地になっていくのは、長いスパンでみれば当然の帰結とも考えられる。道路脇のバス停にふかふかに降り積もった松落葉のうえに立って、小泊行きのバスを待ち、ここから約10キロほど北へ走る。
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 その途中、道路に温泉の看板があるところが、五所川原市と中泊町の境界になる。道路でいうと十三を通ってきた12号線が范の終わる磯松付近で339号線に合流する。この339号線がいわゆる小泊道で、金木・中里から十三湖の北東を回ってくる、つまり太宰治が越野たけを訪ねて来るとき乗ったバスが走ったのがこの道であろう。
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 その道は、穴間ノ崎の手前でまっすぐ北へ向かい山越えで小泊に入って行くのだが、今の路線バスはさらに海岸沿いに西に向きを変え、下前を経て山越えに入る。この道が全通したのは、比較的新しいらしい。だからといって、Yahoo!地図とGoogleマップではこの道をまったく記載していない(Mapionでは3000分の1以下でのみ表示)、ということの言い訳にはなるまい。なにしろ、この道(橋)ができたのは、新しいといっても11年も前(平成11年)のことらしいから…。
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 どこがそうなのかよくわからないが、岩がライオンに見えるという、よくあるヤツだろう。あるいは岩ではなく、穴間ノ崎全体がライオンの姿に見えるということなのかも知れない。
 “ライオンベイブリッジ”と名付けられた橋が、小さな入江を越え、穴間ノ崎を越えていく。実は、この橋は穴間ノ崎をはさんでふたつの橋に分かれている。
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 橋の欄干の柱にはちゃんとライオンがのっかっているのが、この付近の光景に妙なミスマッチ感を生んでいておかしい。(そういえば、来年の新MacOSXは“Lion”だそうである。So-netでこんなことを書くのもミスマッチ感がおかしかろうが、豹とか虎とか雪豹まであったうえで、ついにライオンときたわけである。)
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 海に突き出た岩の塊のような穴間ノ崎の、その付け根のところを、ライオンベイブリッジが突っ切っていく。
 …と、すぐ目の前には、下前の比較的大きな港と集落が見えてきた。

▼国土地理院 「地理院地図」
41度7分4.62秒 140度17分19.30秒
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dendenmushi.gif東北地方(2010/06/30 訪問)

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