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617 恵神崎=西津軽郡深浦町大字沢辺(青森県)展望台から見下ろすぼんやり岬 [岬めぐり]

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 青森県の西海岸で、ひときわ目立っている深浦のメタボ的な出っ張りは、ちょっとおもしろい地形をしている。標高100メートルくらいをはっきり境にして、180メートルくらいまでは急激に盛り上がった山がある。100メートルから下に向けては、だらだらとした緩斜面が広がって、南西方向に長い断崖の岸をつくって海に沈んでいく。 その遠くに見えるのは、国境の岬、須郷岬。
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 その様子は、十二湖を過ぎたあたりからずっと、五能線の車窓に見えていた遠望の風景によっても、明らかである。
 断崖の北の方に、飛び出した島が陸続きのようになった椿山があり、断崖の南端部が恵神崎となる。なだらかな斜面の多くは針葉樹の森と緑の畑で覆われ、その上の70〜80メートルのところを五能線が走る。
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 この海寄りの斜面に、「ウェスパ椿山」というリゾート施設が開業したのは1995(平成7)年のことで、それも深浦町の事業として町が第三セクターに運営を委託したものである。
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 2001(平成13)年になってJRが開業した、ウェスパ椿山駅(といっても、白い屋根とホームがあるきりだが)に「リゾートしらかみ」が停車すると、制服を着たお姉さんなどが待ちかまえていて、パンフレットをくれる。駅に降りても周りにはウエスパ椿山の施設以外何もないので、ここで降りる人はみんなこのリゾートのお客かと思えば、どうやらそうでもないらしい。同じ列車できた数人のグループは、待っていたマイクロバスに乗って、どこかへ行ってしまった。
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 こちらも泊まるわけでもガラスなんとか館を見物するわけでもなく、お目当ては山の高いところにある白神展望台のみ。お土産物売場のようなところで往復乗車券を買って、乗り込むのはスロープカー「しらかみ号」。
 高度160メートルまで、一気に引き上げてもらった展望台には、風車も一基回っていて、山の上は広い起伏のある台地が展開し、畑模様がほとんど北海道のムード。
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 肝心の恵神崎は、もともとぼんやりと出っ張っているところなので、森が膨らんでいるところという程度にしか見えない。断崖の海岸を覗くには、離れ過ぎていて高度不足だった。また、沢辺の集落の位置はわかっても、やはり立待崎が見えるというわけには、いかなかった。
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 白神山地の展望も、すっかり雲の中で、これではどうしょうもない。
 お天気の運不運は、もうすっかり100%受け入れるしかないと、この岬めぐりでは割り切っている。
 事前の計画では、いちおう長期予報や週間予報くらいは気にするけれども、当日の空模様は人知や小細工の及ぶところではない。
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 あるがまま、そのときの状況と成り行きが導いてくれた結果のみが、その岬との出会いのすべてなのだ、と考えることにしている。
 そんなわけで、立待崎がはっきりと見えなかったのも、恵神崎の先端に波が寄せるところと、白神山地が展望できなかったのも、それがでんでんむしがめぐった岬のありさまとして受け入れる。
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 恵神崎のあるところの字名は沢辺だが、ウェスパ椿山の付近は舮作(へなし)となる。椿山や黄金崎よりも、舮作のほうが深浦とともに昔から記憶にある字名で、展望台からそちらを望めば、椿山から黄金崎の灯台までが見渡せる。
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▼国土地理院 「地理院地図」
40度34分55.56秒 139度52分34.14秒
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dendenmushi.gif東北地方(2010/06/29 訪問)

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タグ:青森県
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