549 長崎鼻・蛭子鼻=宿毛市小筑紫町大海・栄喜(高知県)おもしろいことはいっぱいある [岬めぐり]
バスが大月町と宿毛市の境界線に沿って、馬路から小馬路へと谷筋を下ってきたところが小筑紫町である。ここの海岸線も、なかなか一筋縄では行かない複雑な様相を呈しており、宿毛湾に注ぎ込む二本の川に挟まれて長い岬が延びている。その先端が長崎鼻で、その南側にある出っ張りが蛭子鼻である。
それらがつくる入り組んだ入江では、タイの養殖が行なわれているらしい。これは、宇佐や須崎でも盛んなようだったので、高知県の重要な“育てる漁業”として定着しているのだろう。
小筑紫町の伊予野川と福良川の入江と岬に囲まれたところは、河川敷が発展して干拓地が広がったという歴史を、そのまま地図が示しているように見える。
それくらいは、地図からも読み取れるのだが、景色がどのように見えるのかまでは、地図だけではうまく読み取れない。
長崎鼻のほうは、入江が単純で大きく開口しているので、ちゃんと確認できた。ところが、蛭子鼻のほうは、福良川のところから見えるのではと期待したが、これはちょっとムリだった。入江が複雑なうえに道路脇に建物などが多くて、見通しが利かないのだが、かろうじて、それとおぼしきのがやっと一枚だけ…。
何度か通っている道ならばまだしも、見知らぬ始めての土地で、地図だけを頼りに車窓から確認するのには、むずかしいことも多い。
たとえば、長崎鼻はここまでくるともう紛れようもなく明らかではあるが、それでも最初は蛭子鼻との区別がつけにくかった。
長崎鼻の遠くには、島影が見えるが、これとても、島かどうかさえ地図を見ないとわからない。それは大藤島と桐島というぎりぎり宿毛市のエリアにある島で、左の山並みは愛媛県愛南町になる。そして、おもしろいのは、ここらから北の愛媛県沿岸にいくと、育てる漁業の主役が、タイからハマチへ交代することだ。
いよいよ、愛媛県が見えるところまでやってきた。いちばん奥に見えるのは491メートルの権現山のあるでこぼこの多い入り組んだ半島の南端で、そこには高茂岬、鼻面岬などの岬がある。
この愛南町からの宇和海沿岸は、でこぼこと岬の多い場所で、いずれはそこへも行くつもりという楽しみもとってある。
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長崎+鼻は、念の入った名前だが、それは千葉県の銚子にもある。銚子といえば犬吠崎だが、有名な犬吠崎の項がこれまでのトータルの閲覧数で761なのに対して、その隣にある長崎鼻のほうは1,479と大きな差がある。常識的には、有名な犬吠崎のほうがよく見られていると思ってしまうが、事実はそうではない。ブログパーツのランキング(これも試しにやっているが、まだよくわからない)にもあがっているのが、また不思議なことで、これもマイブームの現われなのだろうか。
ところが、足摺岬の場合は事情が犬吠崎とはまったく逆で、やはり有名な岬だけにこの周辺から竜串付近を取りあげている頃は、一日の訪問者が600人を超え、ページビューも1,800件を突破という自己最高を記録した。それが大月町に入ると、足摺岬バブルが終わって、訪問者数、閲覧数ともにすっかり落ち着いてきた。それもまた、おもしろい。
“ひきこもりブログ”のでんでんむしは、もともとランキングなどにも全然こだわっているわけではないので、どうでもいいことなのだが、どうしてそうなるのか、それを観察してみるのがおもしろいのである。
▼国土地理院 「地理院地図」
32度53分45.09秒 132度42分21.84秒 32度53分17.07秒 132度42分24.93秒
四国地方(2010/01/24 訪問)
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