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516 小宇津賀鼻・鍋烏頭岬・中崎=土佐市宇佐町井尻・下中山(高知県)逆光の中に探す岬 [岬めぐり]

 東京の吉祥寺駅に近い「井之頭公園」は、その名の通りやがては神田川に合流する玉川上水の水源である。「頭」が水源ならば、当然に「尻」は、その水域の終末を意味する。
 土佐市宇佐町の井尻は、東西およそ10数キロにおよぶ浦ノ内湾の湾口にあたっているので、そういう名になったとも考えられる。ちょうどS字型にくねった水域が海につながるところは、最も狭くなっていて、そこに宇佐大橋が架かっている。
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 もちろん、「井」は湧水のイメージが強く、海水を意味するものではないが、ここ横浪三里の地形をみると、ある時代この水域一帯は川の流れる谷だったとの推測もできそうなのである。それが陥没して、複雑な形をした入江になったのではないか。
 これは、あくまでもでんでんむしの仮説に過ぎず、なんらかの証拠があってそう言っているわけではない。ただ、景色が残してくれた状況証拠は、そういう結論に導いてくれる。
 井尻の集落は、橋の下に鍵型に突き出たところに集中していて、そこから湾にそって南西方向に続く細い道が、宇津賀、鍋烏頭(なべうど)、堂ノ浦と小さな集落を綴っている。
 そして、そこには小宇津賀鼻・鍋烏頭岬・中崎と、三つの岬がある…はずなのだが…。
kouzu04.jpg
 青龍寺へ参拝して帰ってきてから、これから船に乗るというと、それなら埋立の乗船場までご案内します、というお言葉に甘えて国民宿舎土佐の車で宇佐大橋を渡り、ここまで連れてきてもらったのだ。
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 そこから南東の方向に、これらの岬は見えるのだが、なにしろ冬の朝日とまともに向かい合うことになって、写真はさっぱりだった。
koutsuga01.jpg
 それに、横に水平な位置から正面に向いても、岬は見栄えがしないものなのだ。ということは、これから先、湾内の岬の多くに同様の心配がある。
 橋に近い小さな出っ張り、小宇津賀鼻はなかなかわかりにくい。
 鍋烏頭岬はわりと大きな固まりになって、そこから防波堤のようなものをともなった中崎向き合っているのがわかる。
nabeudonaka01.jpg
 中崎は、小さな島のように見えるが、地図でみると橋でつながって船溜まりをつくっている。
 この間に市境が走っているので、鍋烏頭岬は土佐市、中崎は須崎市になる。
nabeudonaka02.jpg
 中崎の奥も入江になっていて、その堂ノ浦から少し山の中に入って行ったところが、明徳義塾のある場所になる。
 ここからしばらくは、浦ノ内湾の南岸沿いの途中までは、車がやっと通れるくらいの細い道があるようだが、それも行止りになってしまう。

(2010/03/04記 2010/03/21Vol.2から移転統合)

▼国土地理院 「地理院地図」
33度26分2.34秒 133度26分22.40秒 33度25分57.19秒 133度26分4.79秒 33度25分48.68秒 133度25分58.61秒
uzunabeM.jpg
dendenmushi.gif四国地方(2010/01/22 訪問)

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タグ:高知県
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