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488 コダ崎=下北郡風間浦村大字蛇浦(青森県)海峡を越えて北海道no亀田半島 [岬めぐり]

 大間町から、また風間浦村に戻ってきた。といっても、ちょっと境界を越えて、コダ崎のところまでである。境界は折戸山から流れ出る垂水川という川が、その役目を果たしているが、同じく折戸山からの岩の塊が海に流れ落ちるところが、コダ崎である。
 ただ、厳密にいうと、この写真はコダ崎北側の側面を眺めている、ということになりそうだ。そこは「三ツ石」という名が付いている岩場で、ここから先へは道がない。
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 そういえば、この北西側の海岸には、「汐垂石」という表示があり、大間崎に近い漁港のそばには「二ツ石」というのもある。これらは「崎」でも「鼻」ないというので、いちおう岬めぐりの対象からははずしている。
 折戸もやはり279号線が峠を越えるようになっていて、タクシーでその峠までは行ってみたのだが、そこからでもしゃくれたようになっているコダ崎の先端部分は、うまく見ることができなかった。
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 海岸線は、だいたいはコンクリート護岸が覆っているが、この折戸のところだけは、それもなく、途切れている。海岸付近は低いけれど断崖と岩磯ばかりで、人が入り込む余地がどこにもないので、護岸の必要がないのだ。
 岬めぐりで、前に行った岬が対岸に見えるというのも、なかなかいいものだ。
 まだ、夜が開ける前の薄闇のなかだが、ブロックで護岸された岸に沿って北西側には、遠く遙かに大間崎が望め、いよいよ灯台も見えてきた。その向うに見えるのは、あれは函館山だ。
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 大間崎に行く前に、もうひとつ岬があるので、また西海岸に引返すよう、運転手さんに頼み、途中の大間平で車を止めてもらう。
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 東のコダ崎と西の高磯崎・細間崎を直線で結ぶように、道路は走っていて、その南が山で北は平坦地になっている。この東西に走る2本の道路脇に、小学校も中学校も高校も役場も警察も病院も神社もそしてお寺も、行儀よく並んでいる。
 そうした、山沿いに古くから開けていた生活圏よりも北側の、出っ張りの全体をさして、大間崎と呼んでもよいような気もする。この小さな半島が、どのようにして出っ張ることになったのか、大間平との関連は、それも定かではない。調べようとしたのだが、なんの情報も得られなかった。
 ただ、ここら一帯は海からそう高くはなく、もともとから多くは低地であったろう。それを示しているのが大間平なのである。
 出っ張りの東海岸に沿って、細長く2キロにわたって広がっているそこは、明らかに沼などの低湿地だったところが、徐々に乾燥化してきたような様子を示している。
 大間平の南にある高みからのコダ崎は、こんなふうに見える。
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 この写真右手の高台付近には、戦争前から巡洋艦のカノン砲をおいた砲台が築かれていたが、一度も実戦に使われないまま戦後進駐軍によって破壊された、という。そうだ、恵山岬もここと対をなして、海峡防備の拠点だったのではなかったか…。
 終戦の直前には、大間も空襲されたという。米軍も、こんなところまでやってきて、空襲とは…。

▼国土地理院 「地理院地図」
41度31分41.27秒 140度56分29.94秒
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dendenmushi.gif東北地方(2009/09/10 訪問)

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タグ:青森県
きた!みた!印(8)  コメント(2)  トラックバック(0) 
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きた!みた!印 8

コメント 2

dotenoueno-okura

ここ一連の画像はええですな。いかにも岬らしく、見るだけで逞しう想像をめぐらすことができる。
「前に行った岬が対岸に見える」なぞは、でんでんむしうじならではの醍醐味でせうなあ。江戸川で近ごろよく見られる渡り鳥の群を想起して『翼をください』(詞/山上路夫)の歌詞を復唱いたした。その目線で見た鳥瞰図を想像するとまた愉しい。
もうふた月もして、荒涼感を増した光景が目に浮かぶやうでござる。それにしても、ここまで行くには韓国やハワイに行くよりも大変でしょうなあ。「こんなところまでやってきて空襲とは……」といふ感慨もよくわかり申す。合掌。
by dotenoueno-okura (2009-10-23 08:05) 

dendenmushi

@そうですねえ。岬の向こうになんにも見えない、一面見渡す限りの大海原というのもいいですが、こうして対岸に別の場所が見えているというのもまたよいですな。
いやいや、ここはまだいくら北のはじっことはいっても、陸続きですからね。
車でころころ行く人にとってみれば、なんということはありませんでしょう。
そりゃやっぱり韓国やハワイのほうが大変でしょう。
そういう点では、石垣島・西表島や与那国島でしょう。ここは日本国内では、最も行きにくいところで、韓国やハワイのほうが安く行けます。
でも、昨日の新聞かに、日本航空の国内線のなかではの羽田〜石垣便は搭乗率が高いように表に出ていましたが、あれは関連会社の直行便でいちばん安いからでしょう。
ただし、これが、早朝6時何分かに、一日一便しか飛んでいない。
「翼をください」とみんながいうから、どんどん採算に合わない地方空港ができてしまい、今もできている。
こないだ、水戸へ行きましたら、「茨城空港」という看板を見て、印籠を落としそうになりました。
by dendenmushi (2009-10-25 05:31) 

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