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487 高磯崎=下北郡大間町大字大間(青森県)大間のマグロ漁はテレビで有名になった [岬めぐり]

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 大間の出っ張りには、東側に大きいのがひとつ、西側には5か所の港がある。これも、つながっていたり防波堤が共有だったりで、実際にはどう数えるのかよくわからない。
 それらが、みんなではないだろうが、主にはマグロの一本釣り漁船の基地なのだろう。なかでも、細間崎の隣にある高磯崎に仕切られた、大間港はその中心であろうか。
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 まだ、マグロ漁はシーズン前の漁港は人影一つなく、静まり返っていた。
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 細間崎ほど小さくなく、防波堤が太く長く延び、道もちゃんとある高磯崎は、その内側が船が横付けする岸壁になっている。その反対側はコンクリートの防波堤で、長く遠くまで延びている。その堤防に囲まれた内側のところは、例によってコンブが干せるように石が敷き詰められている。ただ、ここではもうコンブは採れなくなったのか、最近は使われていないようで、草が生えている。
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 マグロを追う船は小さく、たいていは一人、たまに二人が乗り組み、生き餌をつけた糸を流して釣り上げる。実は、そんなマグロ漁の実態を知ったのは、テレビでであった。
 それまでは、マグロといえばどちらかというと遠洋の魚で、冷凍にしてコンカチコンのを束にしてクレーンで港の市場に水揚げする(三浦半島の三崎などのように)ものが、メインだとばかり思っていた。
 比較的新しくできたらしい大間崎にあった説明の石碑によれば、大間のマグロ漁は他の地域とは異なる独特の一本釣りで、明治・大正の時代から受け継がれてきた伝統的なものであるという。港からは1~3キロ沖の津軽海峡の波荒い漁場を、5トン程度の小さな船で、数百キロの獲物を釣り上げるさまは、命懸けであるという。
 また、平成6年には410キロの超大物が釣れ、どうやらこれが近年の記録らしい。平成8年の8月から9年1月までの半年間には、738本のマグロを水揚げした…とその石碑には刻んであった。
 それを取りあげたのが『魚影の群れ』という、主演が緒形拳と夏目雅子の映画だったともあったが、それは見ていない。
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 テレビ番組で見たのは、あれはドラマでもなく、ルポルタージュともちょっと違う、民放テレビ独特のマグロ漁師密着番組だった。同じルポでも、NHKと民放では、微妙につくりが異なる。どこがどう違うかを、言葉で説明するのはむずかしいが、ごくごくいいかげんな例えでいえば、台風のニュースにおけるNHKと民放のそれとの雰囲気の違いと同じようなことだろうか。
 これが不思議なもので、見ているとその漁師さんに奇妙な親近感が湧いてくる。首尾よく釣れるとこちらまでうれしくなり、手ぶらで帰らなければならない船をみるこちらも淋しい。
 だいたい、テレビの番組企画というのも、節操がないことにかけてはトップクラスで、他局でちょっとウケるとわかると、すぐ後追いでマネをする。この大間のマグロ漁師番組も、あちこちでやっていたので、どれがどれだかはわからない。
 テレビ番組といえば、こんな項目では、こんなことも書いていましたっけ。(145 サンタロナカセ岬(北海道)「大潤」と「大間」はサンズイがあるかないか…)
 が、なによりも大間を全国区にしたのは、NHKの朝ドラであろうか。これも見ていなかったので、内容は知らない。ただ、最初にこれをチラ見したときに、「へー、マグロってこんなとこで釣れるんだ」という、間抜けな感想ををもったことを思いだす。
 このNHKの朝ドラというやつ、一時の『おはなはん』(えらい古いなぁ)の頃のような人気はなくなって、“おんなの一代記”路線を転換し、半年交代で東日本と西日本で分けるようにした。それでも、ことあるごとに視聴率の低迷がニュースになる。だいたい、『ウエルかめ』の初回視聴率がどうの、PTAが『クレヨンしんちゃん』を見せたくないといっているなど、いちいちニュースにする必要など、これっぱかりもない。そんなん、ほっといたらエエンや。
 ニュースなら、ほかに伝えなければならんことが、いっぱいあるだろうが。“伝えなければならないニュース”ではなく、“主催者が伝えて欲しいと仕掛けたニュース”が多すぎる。もう、“今年の漢字”がなんだろうが、そんなものは無視してくださいよ、ホントに。
 たとえあまねく全国の人が見ていなくても、地元の人にとっては、自分たちの町が毎朝のドラマで全国放送されることは、無益ではない。見ている少数派にとっても、それまで知らなかった、まったく意識にものぼらなかった、こんな町、こんな場所が日本にあるのだということを知るという意味で、“おとなの社会科”的な役割も果たしていた。
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 港の低い岸壁がすぐ道路で、そこをしじゅう波が洗っているような通りにさしかかると、脇の建物の壁には、ここが朝ドラのロケによく使われた場所だというので、なにやら名前がついていると表示してあった。
 ところで、田畑智子さん(この人は向田邦子原作のドラマで、最初に見て印象に残った記憶がある)が演じた主人公の名前、なんていったっけ…。
 この場合は人の名前というより、役の名前だけど、最近どうもこういう名前なんかがスッと出てこないのよね。
 タクシーで、今度はコダ崎へといっても、やはり運転手さんにはわからない。折戸の垰へと言うと、わかった。その運転手さんも、テレビで放送されるようになってから、大間へやってくる人は増えたと実感しているらしかった。

▼国土地理院 「地理院地図」
41度31分45.43秒 140度54分15.84秒
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dendenmushi.gif東北地方(2009/09/10 訪問)

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タグ:青森県
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