SSブログ

457 御崎=笠岡市神島(岡山県)陸続きになった神の島の最西南端 [岬めぐり]

 今日からは、岡山シリーズに入る。これからしばらくは、岡山県の西部の海岸線を歩くわけだ。勇躍して出発…と思ったら、So-netのログイン画面が変わって、そのうえFirefoxの更新が重なったためか、どうやってみてもID、パスワードが違うとはねられてしまう。こういうときくらいイライラさせられることはないが、朝からこんなことでは、いけない。気分を静めてSafariでやり直すことにしたが、だいぶ後れを取ってしまった。
 写真だけ優先してアップし、文章のほうは、いくらか書くべきことがあるような気もするので、後から徐々に追加修正していくことにする。
 広島県の最東端の岬は、芦田川河口の竹ヶ端であった。そこから東の福山市は日本鋼管JFEの広い埋立て工場地帯が続いているが、それは県境の燧灘(ひうちなだ)を跨いで、岡山県笠岡市までつながっている。
misaki01.gif
 岡山県最西端の岬である御崎(みさき)は、福山市と同じ「鋼管町」という名前をもつ埋立地の南に飛び出している。
 大きな、それに高度もある岬だが、そこは立入禁止区域で、先端まで近づくことができない。道が切れるところからやっとその岬が望める。
 フェンスの間をすり抜けて岬の東側へ回ってみたが、そこからでは御崎そのものはうかがえなかった。
misaki02.gifmisaki03.gif
 その代わりに、眼下には砂浜と、神島と外浦の境界になる出っ張りがきれいに展開している。地図では「淺王」という字名がつけられているこの浜周辺は、ゴルフ場を含むリゾート施設らしく、山に囲まれて隔絶された別天地のようになっている。すぐそこにあるように見える島は、高島、白石島、北木島などで、かなり先まで笠岡市の領域になっている。
misaki04.gif
misaki05.gif
 この向うに見えるのが、広島県の最東端の岬、竹ヶ端になるはずである。
misaki06.gif
 御崎へ行くには、御手洗池のある見崎という集落から、ゆるい弧を描く道に沿って南下するが、すぐに“私有地”を主張する看板などがある。ほほう、これが全部、私有地なのか。海側のガードレールには“私有地だから駐車するな”とのおふれが、念入りに掲示されている。
 かまわず、その道を進んで行くと、砂利の採掘場でもあるのか、厳重に張りめぐらされた囲いの中に、山が削られている…。と思ったら、削っているのではなく、積み上げているらしい。
misaki07.gif
misaki08.gifmisaki09.gif
 ちょうど、船が横付けになって傾いているが、これは、クレーンで土砂を積んでいるのではなく、降ろしているところだった。
 どうやら、ここは大規模な産廃処理場らしい。なるほど。そういうしかけになっているのか。リゾート施設へはここから行くらしいが、この日は定休日とかで、門が閉じられていた。
 すると、あの浜で遊んでいたグループは、どういう人間なのだろう。
 世の中には、ナゾも多いし、ウラも多い。産廃処理場などは、その陰でさまざまな駆引きや取引きが行なわれているはずだが、埋立地にしても、誰がどういう権利で始めるのか、いまだによく納得できない。
 ここは、神島(こうのしま)という地名なので、埋立てが行なわれる前は、そういう名の島だったに違いないのだ。
 岬も島も、神々しい名前なので、何かあるかと思えば、格別ありがたそうな神社とかがあるわけでもなさそうだ。ただ、島の南側の外浦には神社もいくつかあるようだが、そこまでは行けていないのでわからない。
misaki12.gif
 笠岡の駅前には、地元の踊りをモチーフにしたシンボルモニュメントがあり、その横の4番乗場から、見崎経由のバスに乗ってきた。
 バスは、井笠バス。なにしろ、この路線は朝1便、夕方1便の日に2便しかない。この朝の1便に間に合うように、笠岡までやってきたのだが、それでは、帰りはいったいどうするのか。まあ、このあたりはそう辺鄙な場所でもないので、何とかなるだろうと…。
 途中には、カブトガニ博物館というのもあった。そういえば、カブトガニが天然記念物に指定されたのは、埋立て前のこの笠岡の海であった。(参照項目「136 カブトガニの日々へ」
 カブトガニを埋め殺しても、有明湾ほどの騒ぎにならなかったのは、この埋立てが早くに行なわれていたためだろう。カブト西町、カブト南町と干拓地に名を残し、博物館もつくっているのは、後ろめたさの裏返しなのか。それも、産廃施設のリゾートの抱き合わせというのと、なにやら似ているのかも…。
 カブトガニでは、近頃のこどもは驚かないし、喜ばない。駐車場のところには恐竜の張りぼてが立ち、恐竜イベントのポスターが張り出してあった。
 あ、そうそう。帰りはね。やはり大変だった。炎天下、歩くのももう結構なので、次の青佐鼻まで歩くという第一案はすぐに却下。電話してタクシーを呼ぶという第二案に切り替えた。
misaki10.gif
 寺間の集落にも公衆電話はなく、寺間の排水機場の前まで来たところで、井笠バスのバス停を発見。ダイヤを見ると、20分も待てばどこやらを経由して笠岡駅まで行く便がある。これはラッキー、と待ってみるが、いくら待ってもダイヤに表示してある時刻を過ぎても、一向にバスが来る気配もない。誰かに聞こうにも、辺りは人家もまったくない。
 とうとうしびれを切らして、離れた排水機場の管理棟へ行ってみた。
 ちょうど事務室をでてきたおじさんに聞くと、「あのバス停はもう使われていないよ」という。
 おやおや。そんなことですかい。
 タクシーを呼びたいが電話はないかと聞くと、それもないという。そのかわり、この先に別のバス停があるので、そこは何本かバスが通るからそこへ行ってみたら…と教えてくれた。
 なるほど、確かに。200メートルも行くと、外浦から来るバスが通っていた。
 
▼国土地理院 「地理院地図」
34度26分31.49秒 133度28分27.31秒
misakiM.gif
dendenmushi.gif中国地方(2009/08/12 訪問)

にほんブログ村 その他趣味ブログ
その他珍しい趣味へ 人気ブログランキングへ

タグ:岡山県
きた!みた!印(5)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

きた!みた!印 5

コメント 2

こいち

Googleマップを使って過去の地形図や空中写真を見る http://user.numazu-ct.ac.jp/~tsato/webmap/map/gmap.html?data=history 地図上で広島県福山市や笠岡市に照準を置いて、左上の国土地理院地図のところをダウンメニューで1975,1980年の航空写真が見れる。衝撃的である。
by こいち (2016-02-17 01:08) 

dendenmushi

@そうですよねえ。この辺りの地図は埋め立てで昔とは様変わりになっていますからねえ。
by dendenmushi (2016-02-17 05:16) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました