427 平瀬鼻=薩摩川内市西方町(鹿児島県)地図なくて歩いていると記憶違いで鼻違い [岬めぐり]
肥薩おれんじ鉄道の阿久根駅から、南へ3つ目の駅で降りると、そこはもう薩摩川内市西方町である。
地図がないのだが、まあだいたいの見当では、ここの港の西側に、平瀬鼻という岬があるはずなのである。信号もなにもない国道3号線を横断して、人家の間の細い路地を下って、海岸に出る。と、そこは防波堤に囲まれた小さな港である。
なくする前の地図を思い出しているが、その記憶に間違いなければ、この西の堤防のあるところがそうだ。
川の東に出てしまったので、岬のある山側に若干戻って川を渡る。この岬に続く山が、あちこちヤマザクラで化粧していて、なかなかの風情。
家の間をすり抜けて崖下に出て、よっこらしょと堤防を越えると、岩に特徴のある岬がある。そして、そこからさらに北側の海岸にも岩場の出っ張りが続く。この岩も、柱状節理のなれの果てなのか、立石が並んだような形になっていておもしろい。
その岩鼻の婿に見える島影は、あれは長島であろう。
とすると、黒之瀬戸や番所ノ鼻からも、ここは見えていたはずだ、ということにもなる。
この防波堤が続く小山の出っ張りが平瀬鼻だと、その時には信じて疑わなかった。
ところが、後で帰って地図を見ると、平瀬鼻の表示は、この堤防の先に続く岩島についていたのだ。
なんとまあ。
その写真を探すが、なぜかその岩島の写真が一枚もない。てっきり岩に特徴のある岩場のほうがそうだと思い、そっちにばかり気をとられていたということだろう。
それにしても、だいたい周辺の写真は必ず撮っているはずなのに…。ここだけがない。でも、どうにかその岩島の端っこが写っている写真が一枚だけあった。
これが、平瀬鼻の端っこです。
どうやら、陽も西に傾いてきて、ちょうど西日がまともにこの岩島にあたっていたようだ。堤防の方からだとモロ逆光になっていたので、それでカメラを向けなかった、ということもあったらしい。
地図なしだと、いろいろ不都合が起こるということを、実証する例となってしまった。
再び西方駅に戻って、次の電車を待つうちに、先生に連れられたこどもたちが、ぞろぞろと集ってきた。下校するこどもたちを先生は、駅まで見送ってきたのだ。前にも書いたが、学校の統廃合でこどもの通学距離はどんどん長く遠くなっている。阿久根駅でもそうだったが、このおれんじ鉄道の駅のホームには、フラワーボックスがずらりと並んでいる。
にぎやかなこどもたちと一緒に乗り込んだ一両のワンマン電車で、次の駅へ向かう。一駅くらい、歩いてもよかったのだけど…。
31度54分52.31秒 130度13分13.44秒
九州地方(2009/03/17 訪問)
拙者、若年のみぎり洞窟・鍾乳洞・岩などに興味を抱き、はるばる玄武洞とやらを見物に出かけたことがござる。この柱状節理の画像を見つつ暫し往時を偲んだ次第。合掌。
名前やら逆光やら、ミステイクの理由に至極納得。しかし、もとはといえば錯誤・勘違いの連鎖は地図の紛失に始まったこと。他人事とはいえ、一枚の地図の貴重さを思い知った次第でござる。それにしても、地図なしにこの遠国を徘徊して無事帰還とは天晴れ天晴れ。
by dotenoueno-okura (2009-06-03 08:57)
@へ〜ぇ、玄武洞といやあ、兵庫県ですよ。そんなところへ出不精のdotenoueno-okuraさんが行くというのは、キセキテキではありませんか。
でんでんむしは、なんといっても秋芳洞…! 大阪の小学生や亡くなられたカメラマンはお気の毒でした。
そういえば、修学旅行ってアルバム屋さんが付いてきてましたねえ。
今度、三陸岬めぐりを計画中なのですが、竜河洞はど〜しょうかなあ。
地図をなくしたのは、持ち歩いていたこの日の行程分だけなので、翌日分からは、ちゃんとあるのです。
by dendenmushi (2009-06-05 06:05)
母の実家がちょうど西方で港と川がつながっているところの近くに
祖父母と伯父一家の家がありました。
潮見寺の近くには従姉夫婦の家もあります。
もうずいぶん長いこと遊びに行っていませんが
写真がとっても懐かしかったです。
掲載ありがとうございます
by うさばか@ママン (2009-08-30 15:58)
@うさばか@ママンさん、おはようございます。そうでしたか、こおがそういうご縁のある場所だったとは…。
それにしても、よく見つけましたね…っていうか、それは「西方」で検索すれば、出て来るのか…。
以前から、ごくたまに、同じようにまったくご縁もない人から「ここはオレの生まれたところだ」というようなコメントを、いただくことがあります。
名所旧跡観光地をめぐっているわけではないので、そのほとんどは、誰も知らないようなところの岬なのですが、そういう場所に深い縁があるという人も多いのですね。
港と川がつながるところを、ぐるりと歩いたので、おかあさまのご実家の前も、通ったかもしれませんね。
うれしいコメントありがとうございました。
by dendenmushi (2009-09-01 05:49)