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423 長崎鼻・鵜瀬鼻=阿久根市脇本(鹿児島県)このあたりでは道は海から遠く山は近い [岬めぐり]

 「長崎鼻」ないし「長崎」というのも、岬の名前では多いのだが、その理由と意味は、いまだ不明である。長崎県とは関係ないだろうし、長い岬だからというのも、ここの長崎鼻のようにごく短くても長崎というのも多いので、形状を表わしているというのも決め手にならない。困ったもんだ。
 ここの長崎鼻は、小さな港をもつ、大漉(おおすき)という集落の南側にある。実際に行っていないので、地図から分析するに、ここに人が住み集落ができるようになったのは、海へ落ちる斜面が、この周辺だけ緩やかになっていて、わずかでも田畑もできる余地があったからだろう。
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 その北側に向かい合っているのが、鵜瀬鼻である。
 これは、明らかに“ここに瀬がある”という岬の状況を示すもので、たまたま鵜が集っていたのでついた、という名前であったろう。
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 ここが、望遠では梶折鼻と同じような潮の流れが見えたところで、潮の流れに影響を与える浅瀬の存在を示していた。(前項422の写真参照)
 ところが、国土地理院の地図でも、岩場や浅瀬を示すような表示はなく、これは梶折鼻でも同じであった。ということは、表面に出ていたり、干潮時には姿を現わすといった浅瀬ではなく、海中に没していて、干潮時には潮目に現われる岩礁なのだろうか。
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 阿久根市脇本の不知火海に面した北部の地形は、なかなか変わっている。2〜300メートルほどの山が、ポコポコと気ままに固まっていて、複雑な谷筋や凹地をつくりだしている。遠い昔の火山活動は、それと同時に黒之瀬戸の深い溝もつくったのだろう。
 ここもそうだが、海岸は険しいというほどではなくとも、山から下がすぐに海という地形で、道は50メートルくらい上を走っている。
 日本の海岸線にはその汀に接して道が取り巻く、というところは、意外に少ないのだ。
 大木や岩の目立つ橋のたもとの長島の高台から、これらの岬を眺めているが、いよいよここともお別れだ。
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 再び橋を渡って、阿久根市側に戻る。
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▼国土地理院 「地理院地図」
32度6分43.22秒 130度11分14.67秒 32度6分56.56秒 130度11分31.20秒
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dendenmushi.gif九州地方(2009/03/17 訪問)

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タグ:鹿児島県
きた!みた!印(11)  コメント(2)  トラックバック(0) 
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きた!みた!印 11

コメント 2

Orwell

これは、すばらしいサイトに出会いました。日本の岬を回ろうとしておられるとのことですが、日本の民族の歴史の根幹を見られることになる感じが致します。ご成功を祈ります。黒潮との関係をお気づきのことなどご教示を頂ければ幸いです。

by Orwell (2010-09-20 12:32) 

dendenmushi

@Orwellさん、ありがとうございます。そうなんですね。こうして、日頃誰からも注目されることのない日本の隅々をめぐっていますと、いろいろなことが思い浮かぶのです。
 そうしたよしなしごとを、勝手に綴っているわけですが、それでもなにかいわゆるひとつの「この国のかたち」というヤツが、ほのみえてくるのではなかろうかと、思うのです。
 黒潮との関係も、大いにあります。あちこちで、たとえば黒潮に乗って流れてきたアコウの実が、そこここの海岸に根を下ろしているさまなど、感動的ですらありますね。
 So-netのブログ内検索は、かなりいいかげんなものですが、それでもそのいくつかは拾うことができます。しかも、検索された記事の全部をタイトルをクリックしないと、該当部分が出てきません。
 ひとつだけ、お勧めは538 女城鼻の項でご紹介している「石抱きアコウ」ですかね。これは検索よりも左欄のLink List の番号から辿っていたほうがよろしいいかもしれません。
 それと、今回の若狭の岬めぐりでは、黒潮が太平洋だけでなく日本海のかなり奥まで影響を及ぼしているということを、改めて感じ再確認しました。
by dendenmushi (2010-09-22 09:14) 

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