417 佐潟鼻=阿久根市西目(鹿児島県)こんなところで道に迷ってしまうなんて… [岬めぐり]
とにかく、この岬の周辺の地形は、かなりユニークである。これが、先になにかをつかんだ象の鼻のような形よろしく、細長く弧を描きながら海に突き出している。その上を点線の細い道が一本だけ走っている。国土地理院「ウォッちず」によると、佐潟鼻というのは、岬の名であると同時に、地域を示す名のようであるが、人家はないらしい。どうも海の部分が沈んでできたような、そんな地形である。
亀崎から阿久根駅まで歩いて戻ると、荷物をロッカーに預けて佐潟という小さな港をもつ集落までタクシーに乗る。バスもないし、歩くのはとてもムリだ。そこまで、かなり遠い。
ドライバーには最初に場所を地図で示して、コースはお任せ。どこをどう走ったか、市街地からだんだんさびしい道を奥へ奥へ行くと、やっと港まで達する。そこで車を降りると、港の向うにも岬が見えるが、これは佐潟鼻の裏側南の出っ張りのひとつを見ていることになる。道の脇には、市議選のポスター掲示板を、おばあさんが眺めている。
すぐに丘への道に取りついて、佐潟鼻を目指した…。が、目指しているつもりがすぐに自分がどこにいるのか、わからなくなってしまった。深い山ならともかく、こんなところで…。
こういってはナンだが、方向にはいささか自信もある。こんなところでは、コンパスがなくても地図を見れば…。地図を見てもわからない。はて、困ったぞ。はっきり飛び出した岬を訪ねるのに、道に迷うことなどまずないので、やはりコンパスを持ってくるべきだったと思ったのは、今回が初めてだった。道といっても畑のあぜ道のようなのが四通しているので、かえってわかりにくかった。
当初、港の集落から家の間をぬって山に昇り始めたときには、なんとなくそっちのほうに行くつもりだったが、どうも道がそうはさせてくれず、まったく違う方向へ来てしまったらしい。気まぐれな岬めぐりでは、あえてそのときその状況の風任せに歩くのがベストというつもりもあるので、なにがなんでも象の鼻回廊の道に戻らなければならない、という気もない。
どこからでも、岬が見えればそれでいいのだ。だが、この台地には魔法の風でも吹いているのか…。
地図には、道が線で描かれているものの、歩いているのはそうではない道ばかりで、どこをどう歩いているのか…。
海はかなり遠いが、丘はどうやら断崖で終わっているようだ。あたりはどこまでもゆるいでこぼこの丘陵で、畑が点在する。
かなりあっちへ行って行き止まり、こっちへ来て道が消え、というようにあちこち歩いて、やっと岬らしいのが見えてきた。これが、佐潟鼻であることは、今では間違いなく自信を持って言えるが、実は当日はまだはっきりと場所の特定が、なかなかできなかった。こんな明らかな岬を目の前にして、何を言っているんだろう…。
いろいろと場所を変えて眺めているうちに、どうやらその確信は固まってはきた。けれども、象の鼻のような回廊のようなところは、どこからも見えないし、そのうえ…。
▼国土地理院 「地理院地図」
31度59分36.34秒 130度10分32.19秒
近畿地方(2009/03/17 訪問)
亀崎から阿久根駅まで歩いて戻ると、荷物をロッカーに預けて佐潟という小さな港をもつ集落までタクシーに乗る。バスもないし、歩くのはとてもムリだ。そこまで、かなり遠い。
ドライバーには最初に場所を地図で示して、コースはお任せ。どこをどう走ったか、市街地からだんだんさびしい道を奥へ奥へ行くと、やっと港まで達する。そこで車を降りると、港の向うにも岬が見えるが、これは佐潟鼻の裏側南の出っ張りのひとつを見ていることになる。道の脇には、市議選のポスター掲示板を、おばあさんが眺めている。
すぐに丘への道に取りついて、佐潟鼻を目指した…。が、目指しているつもりがすぐに自分がどこにいるのか、わからなくなってしまった。深い山ならともかく、こんなところで…。
こういってはナンだが、方向にはいささか自信もある。こんなところでは、コンパスがなくても地図を見れば…。地図を見てもわからない。はて、困ったぞ。はっきり飛び出した岬を訪ねるのに、道に迷うことなどまずないので、やはりコンパスを持ってくるべきだったと思ったのは、今回が初めてだった。道といっても畑のあぜ道のようなのが四通しているので、かえってわかりにくかった。
当初、港の集落から家の間をぬって山に昇り始めたときには、なんとなくそっちのほうに行くつもりだったが、どうも道がそうはさせてくれず、まったく違う方向へ来てしまったらしい。気まぐれな岬めぐりでは、あえてそのときその状況の風任せに歩くのがベストというつもりもあるので、なにがなんでも象の鼻回廊の道に戻らなければならない、という気もない。
どこからでも、岬が見えればそれでいいのだ。だが、この台地には魔法の風でも吹いているのか…。
地図には、道が線で描かれているものの、歩いているのはそうではない道ばかりで、どこをどう歩いているのか…。
海はかなり遠いが、丘はどうやら断崖で終わっているようだ。あたりはどこまでもゆるいでこぼこの丘陵で、畑が点在する。
かなりあっちへ行って行き止まり、こっちへ来て道が消え、というようにあちこち歩いて、やっと岬らしいのが見えてきた。これが、佐潟鼻であることは、今では間違いなく自信を持って言えるが、実は当日はまだはっきりと場所の特定が、なかなかできなかった。こんな明らかな岬を目の前にして、何を言っているんだろう…。
いろいろと場所を変えて眺めているうちに、どうやらその確信は固まってはきた。けれども、象の鼻のような回廊のようなところは、どこからも見えないし、そのうえ…。
▼国土地理院 「地理院地図」
31度59分36.34秒 130度10分32.19秒
近畿地方(2009/03/17 訪問)
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