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408 大鼻=田辺市天神崎(和歌山県)日本人の“自然保護意識発祥の地?”(付:エキサイト地図に変更) [岬めぐり]

 「天神崎」という名前を聞いたのは、ずいぶん遠い昔のことのような気がする。調べてみたら、ここを別荘地として開発しようという話が持ち上がるのは、1974(昭和49)年のこと。これをきっかけに起こった一連の騒動の過程で“ナショナルトラスト”という言葉を知り、イギリスの湖水地方という名と、ビアトリクス・ポターの描く手のひらサイズの小さな絵本に登場するウサギの住み家とがやっと結びついてつながった、という記憶がある。
 それから、全国からの募金によって土地を買い取って、ここの自然環境を保護しようという運動が始まるわけで、そうした苦労が実ってわが国におけるナショナルトラストの記念すべき第一号に認定されたのは、1987(昭和62)年のことだった。
 この間、13年もの歳月が必要だったわけだ。それもこれもまったく日本では初めてのこと、その程度は当然といえば当然のことであったというべきかも知れない。
 つまり、それまでの日本人の意識のなかには、“自然を守ろう・守らなければならない”という共通認識が、まだ国民的合意として成立していなかった、ということだったのだろう。
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 その半島の丸くなった先端には、ふたつの岬がある。そのひとつ、大鼻とは、実は岬というよりも潮が満ちてくれば海中に沈む平べったい岩礁地帯のことである。その点では、ここも変わった岬のひとつに数えることができる。その岩場も独特で、広いテーブル状の海浜が展開している。
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 丸山というそのまんまに丸い小島の回りに、それは大きく広がっているので、地図ではいちおう丸山の西の岩付近にその名が付してあるが、どこが大鼻とも特定し難い。いや、あえて岩を特定する必要などないのだ。そこいら一帯が大鼻、ということで…。ここを眺めていて、そう思った。
 干潟・潮溜りの楽しさというのは、経験した人間でないとわかるまい。でんでんむしには、瀬戸内海の干潟の思い出もあるが、実はどちらかといえばその干潟・潮溜りの楽しさは、後に三浦半島の付け根に住むようになってからのほうが、印象に残る。ウミウシやアメフラシなど、それまで見たことがない生物もたくさんいたし、海藻の種類なども外海に面した神奈川県三浦半島のほうが内海よりも豊富だったからである。
 そういえば…。三浦半島(ついでながら、こここそ「岬めぐり」発祥の地なのですよ。いや、歌の話ですけど)にも自然保護で一時期話題になった場所がある。それは岬ではなく小さな橋で陸続きの島だが、その名も「天神島」という。大きなマリーナがあることでも有名なそこには、逗子駅前から岬めぐりの京浜急行バスで行ける。現在では「天神島自然教育園」として、小さいながらきれいな昔ながらの浜辺が保全されている。
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 ただ、どーでしょうねぇ。ここ大鼻の干潟・潮溜りは、でこぼこがほとんどないので、あまりおもしろそーではないですねえ。だが、それでもたくさんの生物がいるのでしょうね。もちろん…。

▼国土地理院 「地理院地図」
33度43分39.73秒 135度21分8.29秒

dendenmushi.gif近畿地方(2009/01/25 訪問)

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 付:ネット地図の顛末(そしてMapionも使えなくなった!)
 どうやら、旧アルプス社が1年前にYahoo!に吸収されたのが、今回の問題のそもそもの発端だったらしい。そうなると、Mapionとしては、そのデータを連綿と使うわけにはいかなかったのだろう。こういうときは、地図がいいとかわるいとか、ユーザーがどうとかは関係なくなってしまう。市場原理主義の悪い面ばかりが目立ってしまう事例が、またひとつ増えただけだ。
 ながらくいろいろお騒がせのMapionが、とうとうZENRINの地図データに切り替えた新地図に移行した。できれば引き続き標準地図にしたい、作業が終わり移行の行く末を見届けたいと、これまで待っていた。この新Mapionは変なところはたくさんあるが、何よりも岬の名が大幅に無視されたままで、こういうところはなんら改善はされていない。これでは国土地理院の基本図に準拠した正しい地図とはいえず、まったくその役に立たず使えない。
 結局、でんでんむしが例として指摘した、当初の地図では存在しないことにしていた島の一部を応急手当で追加して加えたくらいで、それも縮尺によって出たり消えたりしていて、海岸線などはかなりいいかげんのままの地図になっている…。最も大きく変わったのは、ZENRINらしく縮尺1/1500、1/3000のより細かい地図が増えたことだ。要は、でんでんむしが勝手に揣摩憶測していたようなことではなく、単にそれに手間取っていて移行日程が延びただけ、というのが真相らしい。早い話、Mapionは正確な「日本地図」であることよりも、細かい路地まで描き込んだ「住宅地図」になることを選んだ(そうせざるを得なかった)、ということか。
 したがって、本日から、当「岬めぐり」の標準地図は、Alps MAPのデータによるCyber Map Japan Corpの地図を使っている「エキサイト地図」に切り替えることにした。エキサイトも、地図の操作性は住所などを指定する方式でまったくよくないので、どこかの地図を開いてそれにブックマークをつけておくと、若干イライラは改善される。当分、これでガマンじゃ…。やむをえんノウ。(4/24)


タグ:和歌山県
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