374 和田崎=志摩市磯部町渡鹿野(三重県)渡鹿野島の南端は山も崖も岩も木もない岬です [岬めぐり]
和田崎というのは、渡鹿野島の南端にある。渡鹿野島は、前に北の的矢から渡ろうとして渡船が廃止になっていて果たせなかったところである。
今度は、鵜方の駅前から、安乗崎行きのバスに乗って、渡鹿野渡船場までやってきた。全部ではないが何本かは渡船場を経由する便がある。
この渡船が、本土の阿児町と磯部町の島を結ぶ唯一の絆(学童・生徒用にもうひとつ別な渡船があるらしいが)で、500メートル足らずの水道をピストンで往復している。
対岸にはホテル・旅館などの建物が、海岸沿いにびっしりと並んでいて、それらは専用の船を出してもいるらしい。見ていると、そうした船がおじさんのグループ客などを運んでいる。
そのホテル群の左端に、銀色にひかるタンクが見える。そこが和田崎なのだ。
前にこの島のことを“女護が島”と書いたが、今では健全化の努力も払われているらしく、港の北側には公園のような岩壁の整備も進んでいる。島のなかの細い路地を歩けば、こんなところにスナックの看板が…というようなこともあるが、もとより当方にはなんの関係もない。路地を行くのも、別になにかを期待してのことではなく、単に岬がそこにあるからである。
したがって、特別書くこともなにもない。だが、またMapionの地図の誤りを発見してしまったので、それでも書いておこうか。国府坂の上というバス停から、左折してバスは渡鹿野渡船場まで寄り道をするのだが、Mapionの地図では細い旧道を行くように表示されている。けれども、今ではその東側にもう一本広い道が新しくできており、バスはそこを通る。
ネット情報の弱点のひとつは、古い情報がそのまま修正も削除もされずに、いつまでも残ることである。“女護が島”情報にも、そうしたものがたくさんあるに相違ない。
和田崎は、島でただひとつの(名前がついている)岬で、大きな船の舳先のように丸く飛び出していて、ぐるりを低くて幅も狭いコンクリートの堤防が囲んでいる。このタンクは、島のエネルギーを供給する重要施設なのだろう。そこからパイプが何本も走っている。
ここは、山も崖も岩も木もない、異色の岬のひとつといえるかも知れない。
小さな島なので、すぐに和田崎をぐるりと一回りして、ホテルのそばの堤防のスキマを抜けて港まで戻ってきた。
これで苦労して日延べまでして渡鹿野島へ来た目的は、いともあっさりと達成された。
34度21分28.09秒 136度52分23.79秒
東海地方(2008/11/22 訪問)
なになに、女護が島とな。と意気込んでも、紀伊半島の先っぽではいかにも迂遠。と思うのは関東人の実感で、ここは関西では手ごろな行楽・歓楽地なんですね。
ともあれ、宿願成就、おめでたう。空も海も青く、いい取材旅行でしたね。
前回記事の尼崎ですが、ありゃ(筑波久子みたいな)尼さんがいる(た)んですか。拙者が知っているのは工場地帯の尼崎ですが、つくづく眺めていると期待がふくらむやうな地名ですな。
by knaito57 (2009-02-03 15:20)
@まだ終わってませんよ。といっても、今回の三重シリーズも、あとわずかですが…。
尼さんがいたかどうかも不明です。確かお寺はあったようですが、お寺何ぞは日本中どこにでもあるし…。
by dendenmushi (2009-02-05 08:13)