番外:岬・崎・鼻の形を基本的なパターンでみると…(岬・崎・鼻データベース=その3) [番外DB]
これはまだ、全国の岬・崎・鼻を基本形に当てはめて分類してみたわけではない。したがって、「データベース」とは、厳密にいうと違うのだろうが、まずはその基本の形というものにこだわってみたい。
一般的に平均的に、岬のイメージを絵に描いてみなさいといわれて、みんなが描くのは、たとえばこんなものではないだろうか。これにニッコリお日さまと白い雲でもつけ加えれば、完ぺき小学生の想像画のようだが、おおよその見方に相違はあるまい。
いうまでもないが、ここにあげたのは、あくまでもモデルとしてイメージしてみた標準装備(もっとも、「標準装備」の意味が「必ず装備しなければならないもの」という意味であれば、それとも違う。ここでは「標準的にあっていいもの」という程度)なので、実際にこの通りの岬があるかもしれないし、ないかもしれない。個々にみる実際の岬は、これらのうちのいくつかの要素を組み合わせて選択しているだけだろう。
標準装備(としてあってもいいもの、ありがちなもの)だから、あくまでも岬に付随している可能性のあるものとして、テトラポットや堤防までは入れたが、これに続く港や人家・集落、それに道路などは、ここでは含めていない。しかし、それらもまた、実際には岬の姿形を決定する重要な要素になる場合がある。
次に、岬・崎・鼻を上から見たときの形の基本パターンである。ここに、A型からH型まで8つの基本形をあげてみた。いずれも基本だから、実際にはこれよりももっと極端な場合もあるし、逆にもっとおとなしい形をしている場合もある。方向は一定に揃えてある。
A型~D型は、シンメトリーである場合もあれば、それが崩れた場合もあるだろう。E型~F型は逆向きの対称形のパターンもある。
これは、あくまでもそれぞれの岬の成り立ちを暗示しているかもしれない基本形を整理してみたものなので、実際にある岬のどれもだいたいこのうちのどれかに当てはまるはずである。だが、それはこの通りの形をしている、ということではなく、実はもっと複雑でこみいった形をしているはずなので、類推してまとめる必要がある。
平面図の次は、側面図でもみておかなければならない。いちおうここでも8つの基本パターンをあげてみたが、これも平面図の場合と同様、程度によってはさらに複雑になるが、そこまでしても意味がない。
たとえば、生地鼻のような平地の場合も、高度のバラエティとして、e型のテーブル型のうち高度が低いという変形のひとつに含めている。
これから先、もっと岬めぐりを続けていく過程で、これらの基本形に新たなパターンを追加しなければならないようなことが出てくることも、充分に予想される。
(2008/10/22)
これですよ、これ。モデルパーツを標準装備した第1図こそ、拙者のイメージにある岬そのもの。生地鼻は異色と思ったけれど、なるほど平面図と側面図をつき合わせてみればどの岬も収まりそうですね。
これもまた前2回に引きつづき、日本の岬事情を概観するにあたって便利で貴重なデータベースです。個別の岬探訪もさることながら、このあとどのようなデータベースができるのか楽しみです。
by knaito57 (2008-10-23 10:46)
@実際には、ひとつひとつの岬は全部それぞれに形が異なっているわけで、どれひとつとして、同じ形をしたものはないわけです。
けれども、小さな差異を取捨していけば、ある程度の基本形には分けられると思ったのです。
まあ、まだこれで充分だとは考えていませんけれども…。
by dendenmushi (2008-10-24 09:13)