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320 爼崎=七尾市和倉町ひばり一丁目(石川県)和倉温泉は足だけ入浴してきました [岬めぐり]

 初めて乗るバスは、どこをどう走っているのか、とくに大通りから離れてしまうとよくわからなくなる。終点まで行くと行き過ぎになる。どこで降りればいいのだろう。
 “和倉小学校前”と、次のバス停が表示される。ここで降りよう。記憶にある地図を思い浮かべながら、瞬間的に半ば動物的カンのようなものが働く。それも、たまに外れることもあるが…。
 およその見当をつけながら、爼(まないた)崎を目指して歩く。
 バスの停留所付近は住宅街で、そこを小学校とは反対の方向に抜けていくと、旅館やホテルで働く人のためかアパートなども目立つ。
 フェンスに囲まれた広い空き地があり、爼崎はその続きにあった。
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 ほらね、今回は見事に動物的カンが的中した。
 ここはまた、穴水の周辺とはまったく違う岬で、垂直に切り立つ崖は、氷見の城ヶ崎と同じようである。ここはあるいは、まな板を立てかけたような、ということから付いた名前なのだろうかという考えが、ふと頭をかすめる。もっとも、岬の名前にいくら想像をたくましくしてみても、せんないことが多いのだ。
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 その海岸の温泉街寄りに、足湯が設けられていた。これ幸いと、一休み。海を眺めながらの広い足湯で、ここはなかなかよい。左手奥には、能登島をつなぐ農道橋の架かる三ヶ口瀬戸が、遠く見えている。正面に見える能登島も平べったい。
 う〜ん、いい湯だな。これでもう、“和倉温泉に入った”ということにできるというものだ。
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 和倉温泉街と七尾市の中心部は、7キロほど離れていて、そこを結ぶバスが30分おきに発着している。この間は「一駅だけのと鉄道に乗り入れている」と書いていたが、地図をよく見ると、和倉温泉までがJR七尾線であると表示されている。しかし、のと鉄道の始発は七尾であるはずなので、この一駅の間だけの線路を両者が共有しているのだろうか。ま、これはちょっとそう思っただけで、鉄道マニアではない身には、どうでもいいことなのだが…。
 七尾駅のロッカーに荷物を入れて身軽になり、今乗ってきた電車の線路に沿って逆戻りするようにして、北西に向かうバスに乗ってきた。それなら、和倉温泉駅で降りても、ロッカーはあったのだろうから、そうすれば引き返すようなルートをとらなくてもよかったが、午後のバスの便を七尾駅前でチェックしておく必要があったのだ。
 温泉というのは、概して辺鄙なところが多く、その周辺にとくに魅力があるというわけでもないことが多い。だが、温泉だけでは満足しない観光客のために、吊橋だとか美術館だとかむりやりポイントを設けて売り出すのが、近頃の傾向のようである。下のZENRINのほうの地図の+をクリックして拡大しドラッグしていくと、旅館ホテルの間にここにも美術館が…。manaitazaki07.gif
 和倉温泉も、七尾西湾海岸に沿った温泉街周辺にはなにもないところで、どうやらここでは能登島の観光がセットになっているらしい。
 いずれにしろ一人旅では、こんなところははじめから期待せず、敬遠しておくのが、最も賢明な選択なのである。そこで、今夜の泊まりは迷わず七尾駅前のビジネスホテルにした。

▼国土地理院 「地理院地図」
37度5分15.81秒 136度55分31.04秒
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dendenmushi.gif北越地方(2008/09/06 訪問)

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タグ:石川県
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コメント 2

knaito57

見知らぬ、しかも人影も少ない土地を、地図と時刻表を駆使して徘徊するのは高度な知的行動だと思います。経験のたまものでせうが、それだけでは足りない部分をカバーする「動物的カン」といふのもわかりますなあ。
「岬の名前を詮索してもせんない」とのたまうけれど、拙者のようにブログだけで岬めぐりをする者にとっては、その名前と画像こそがイメージをふくらます一番の手がかりなんです。それにしても俎崎とはねえ。
by knaito57 (2008-10-03 07:41) 

dendenmushi

@いいこと言ってくれますねえ。徘徊は「高度な知的行動」かあ。気に入った。使えますね。(笑)
 いくら地図を見ていても、実際に歩くという行動を伴うということは、かなりの制約を受けます。そこが鳥の目で見る地図と、虫の目で歩くことの違いで、そのギャップを調整するのが、なかなか楽しいといえば楽しく、おもしろいといえばおもしろい。
 岬の名前はねえ、意外なことですが、わりとゾンザイに扱われているような気もするのですよ。歩いてみても、これまで、その命名の由来などがはっきりと示してあることは、ほとんどないといってよいくらいです。
 次回データベース解説では、もうちょっとそのへんを突いてみますかねえ。
 
 
by dendenmushi (2008-10-04 08:43) 

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