312 百貫ノ鼻・箒ヶ鼻・塔ノ鼻・弁天の鼻=足柄下郡箱根町箱根ほか(神奈川県)芦ノ湖南部みんなまとめてみたものの [岬めぐり]
箱根には、いったい何回来たことだろう。数えきれないというより、そもそも数えるという意識がなかったので、まずわからない。その度に行く場所もコースも違っているので、だいたいあちこち行ったつもりになっているが、まだまだ未体験の所は多い。
静岡県との県境を走る箱根スカイラインも、通ったことがないし、その下の芦ノ湖西岸も歩いたことがない。ここには小さな道があるので、いずれ歩いてみたいものだ。


その道の途中にも、百貫ノ鼻・箒ヶ鼻という二つの岬があり、旧街道から出っ張っている箱根恩賜公園にも、塔ノ鼻・弁天の鼻という名がついたところがある。Mapionでは、なぜか百貫ノ鼻・箒ヶ鼻の二つしか記載がない。
そのほか、畑引山の裾には、トリカブト、三ッ石という名も地図上に記されている。これらを岬に含めるかどうかは、微妙な点もあるが、これまで「なんとかの巣」とか「かんとか岩」の類いは岬に勘定してこなかったので、ここでもやはりその方針でいくべきだろう。


それにしても、芦ノ湖のような内陸の湖で岬があるのは、別にめずらしくはないことだが、ここでは、それが南部に集中している。
このことは、岬に名がつくのは、“あくまでも人とのかかわりにおいて”だからであって、そのことを示しているように思われる。箱根や元箱根などの周辺は“関所町”として長い歴史をもつ町で、いくらかこれらの岬に名前をつけて識別する必要があった、ということだろう。

箱根神社の鳥居が“平和鳥居”ということに、初めて気がついた。その前を通って山のホテルまで歩く。一見日本人かと思えば飛びかう言葉は日本語ではない団体が何組もうろうろしている箱根園から、西武系のバスはわざわざこの小田急系ホテルを避けて、山の上を大回りして走っている。
そのホテルには何度か行ったことがあるので、そこから見れば、芦ノ湖南部の岬がまとめてよく見えるかと思ったのだが、これが大外れ。
思いのほか木々が茂っているし、対岸になる百貫ノ鼻・箒ヶ鼻は、正面過ぎてうまくなかった。

箱根からは大観山を越えて、湯河原に降りるバス路線がわずかながらあって、これがなかなかいい道なのだが、今回は小田原まで急いで戻る必要があったので、元箱根までまた歩いて戻り、芦ノ湯経由で国道1号線を下る。

思い出した。獅子文六が『箱根山』を書いたのは、芦ノ湯ではなかったか。
スポーツに無縁でも、見ることはわりと好きなでんでんむしは、毎年恒例の箱根駅伝もテレビの中継が始まった昔から楽しみにしている。お正月でほかにすることがないので、これも年々人気が高まっており、テレビ局の盛り上げ方もヒートアップする一方だが、選手たちが必死で昇り降りする1号線を、バスはすいすいと走る。
この沿道の景色も、随分と見慣れたものである。
▼国土地理院 「地理院地図」
35度12分5.77秒 139度0分11.70秒ほか

関東地方(2008/07/23 再訪)
静岡県との県境を走る箱根スカイラインも、通ったことがないし、その下の芦ノ湖西岸も歩いたことがない。ここには小さな道があるので、いずれ歩いてみたいものだ。


その道の途中にも、百貫ノ鼻・箒ヶ鼻という二つの岬があり、旧街道から出っ張っている箱根恩賜公園にも、塔ノ鼻・弁天の鼻という名がついたところがある。Mapionでは、なぜか百貫ノ鼻・箒ヶ鼻の二つしか記載がない。
そのほか、畑引山の裾には、トリカブト、三ッ石という名も地図上に記されている。これらを岬に含めるかどうかは、微妙な点もあるが、これまで「なんとかの巣」とか「かんとか岩」の類いは岬に勘定してこなかったので、ここでもやはりその方針でいくべきだろう。


それにしても、芦ノ湖のような内陸の湖で岬があるのは、別にめずらしくはないことだが、ここでは、それが南部に集中している。
このことは、岬に名がつくのは、“あくまでも人とのかかわりにおいて”だからであって、そのことを示しているように思われる。箱根や元箱根などの周辺は“関所町”として長い歴史をもつ町で、いくらかこれらの岬に名前をつけて識別する必要があった、ということだろう。

箱根神社の鳥居が“平和鳥居”ということに、初めて気がついた。その前を通って山のホテルまで歩く。一見日本人かと思えば飛びかう言葉は日本語ではない団体が何組もうろうろしている箱根園から、西武系のバスはわざわざこの小田急系ホテルを避けて、山の上を大回りして走っている。
そのホテルには何度か行ったことがあるので、そこから見れば、芦ノ湖南部の岬がまとめてよく見えるかと思ったのだが、これが大外れ。
思いのほか木々が茂っているし、対岸になる百貫ノ鼻・箒ヶ鼻は、正面過ぎてうまくなかった。

箱根からは大観山を越えて、湯河原に降りるバス路線がわずかながらあって、これがなかなかいい道なのだが、今回は小田原まで急いで戻る必要があったので、元箱根までまた歩いて戻り、芦ノ湯経由で国道1号線を下る。

思い出した。獅子文六が『箱根山』を書いたのは、芦ノ湯ではなかったか。
スポーツに無縁でも、見ることはわりと好きなでんでんむしは、毎年恒例の箱根駅伝もテレビの中継が始まった昔から楽しみにしている。お正月でほかにすることがないので、これも年々人気が高まっており、テレビ局の盛り上げ方もヒートアップする一方だが、選手たちが必死で昇り降りする1号線を、バスはすいすいと走る。
この沿道の景色も、随分と見慣れたものである。
▼国土地理院 「地理院地図」
35度12分5.77秒 139度0分11.70秒ほか




タグ:神奈川県
湖の岬めぐりはめずらしいですね。でも内陸だからか芦ノ湖だからか、なんとなく絵はがき的(きれいに写っているといふことです)に見えてしまう。
岬の名前は「あくまでも人とのかかわりにおいて」つくとは卓見です。岬は昔から黙って存在していたのに、名前があったりなかったりがふしぎでした。新大陸を見つけたやつらがアメリカとつけたのと同じですね。
いくら出不精でも、東京もんは何度かは箱根に出かけるものです。でもたいていは義理のお付きあいだから、岬の名前などひとつも知りませんでした。いろんな名前がついているんですね。
あの海賊船には83年9月に乗りました。外国から購入して艤装し直したもので、パイオニア号といいました。もちろん団体客や家族連ればかりで、海賊はいませんでした。S7
by NO NAME (2008-09-15 08:03)
@そうか、景色のほうが「写真に撮られ慣れている」ということが、あるのかも知れないですね。そうすると、絵はがき的に「きれい」になってしまう。とか…。
でんでんむしの写真は、メモなのでいいかげんなのばかりです。「きれい」といわれたのは初めてです。(笑)
さすが「箱根オーラ」がそう見せているのかも知れん…。
海賊船、そうなんですね。まるっきりのつくりものではないので、おもしろいですよ。ときどき運搬するときなど、ニュースになったりしてました。
by dendenmushi (2008-09-16 08:24)