311 都嶋ノ鼻=足柄下郡箱根町元箱根(神奈川県)そうなんです芦ノ湖にも岬がいくつかあるので… [岬めぐり]
“箱根の山を越える”というのは、ある時期までは未踏の地に入るとか、京大阪の関西文化圏からみた、特殊な意味をもつ表現であった。それがよく使われた最後は、甲子園の優勝旗が東日本に行くかどうかという場面が、まだあった頃までのことであったろう。
かつて、西日本に棲息していたでんでんむしは、高校の修学旅行で初めて丹那トンネルで箱根を越えたので、そのときにはたいした印象ももてなかった。一人で箱根を歩いてみたいと、小田急のロマンスカーに乗って箱根にやってきたのは、まだ大阪にいた昭和30年代の終わり頃で、今もバス停にその名がある仙石原の古い有名旅館に一泊した。
その頃の箱根の印象と、現在の箱根を比べてみると、やたらいろんな建物が増えている。しかし、それでもまだ、それがあまり目立たないのは、それだけ箱根の山の懐が奥深いからなのだろう。

今回は、神奈川県でまだ残っていた、芦ノ湖の岬を訪ねるべく、安上がりの健保組合の保養所を利用しての一泊である。その保養所は、目の前に小塚山とその奥には大涌谷の噴煙を望める場所にあるが、この周辺も随分と別荘やマンションが増えた。下の138号線に降りると、比較的新しいガラスがテーマの美術館?がある。

箱根は一泊すると、翌日の早朝から行動できて、これがいいのである。
バスで桃源台に向かい、車の入らない湖尻から芦ノ湖畔の道を、箱根樹木園まで歩く。

都嶋ノ鼻は、この樹木園の中にあるので、入園料を払って入らないといけない。樹木園だというので、植物園のようになっているのかと思いきや、ただ湖畔の森の中に遊歩道がつけてあるだけで、どうやらコテージのほうがメインの商売らしい。ここは西武の領域である。


箱根の観光開発をめぐっては、堤康次郎と五島慶太がそれぞれのグループを率いて争ったことがある。箱根には観光切符のフリーパスというのが二種類あって、どちらを選ぶかで、乗ることができる交通機関もコースも変わってくる。“箱根山戦争”といわれたその争いが、現在までちゃんと尾を引いているというのがおもしろいが、この熾烈な争いに目をつけた獅子文六が『箱根山』という小説を残したことで、その暗闘も多くの人に知られることになった。これは最初、新聞の連載で始まった。確か、その構想執筆も箱根に泊まり込んで行なったはずだが、それがどこであったかは忘れた。

都嶋ノ鼻も、道もなにもない木々が生い茂る塊が、湖に影を落としているだけのところで、これもなぜにここだけに名前が残っているのかが不思議に思える場所である。

芦ノ湖を、遊覧船が行く。この海賊船?型の船に乗るには、小田急のフリー切符を選ばないといけない。西武のほうは、白い近代的な船体の船で対抗している。
▼国土地理院 「地理院地図」
35度13分19.96秒 138度59分58.45秒

関東地方(2008/07/23 再訪)
かつて、西日本に棲息していたでんでんむしは、高校の修学旅行で初めて丹那トンネルで箱根を越えたので、そのときにはたいした印象ももてなかった。一人で箱根を歩いてみたいと、小田急のロマンスカーに乗って箱根にやってきたのは、まだ大阪にいた昭和30年代の終わり頃で、今もバス停にその名がある仙石原の古い有名旅館に一泊した。
その頃の箱根の印象と、現在の箱根を比べてみると、やたらいろんな建物が増えている。しかし、それでもまだ、それがあまり目立たないのは、それだけ箱根の山の懐が奥深いからなのだろう。

今回は、神奈川県でまだ残っていた、芦ノ湖の岬を訪ねるべく、安上がりの健保組合の保養所を利用しての一泊である。その保養所は、目の前に小塚山とその奥には大涌谷の噴煙を望める場所にあるが、この周辺も随分と別荘やマンションが増えた。下の138号線に降りると、比較的新しいガラスがテーマの美術館?がある。

箱根は一泊すると、翌日の早朝から行動できて、これがいいのである。
バスで桃源台に向かい、車の入らない湖尻から芦ノ湖畔の道を、箱根樹木園まで歩く。

都嶋ノ鼻は、この樹木園の中にあるので、入園料を払って入らないといけない。樹木園だというので、植物園のようになっているのかと思いきや、ただ湖畔の森の中に遊歩道がつけてあるだけで、どうやらコテージのほうがメインの商売らしい。ここは西武の領域である。


箱根の観光開発をめぐっては、堤康次郎と五島慶太がそれぞれのグループを率いて争ったことがある。箱根には観光切符のフリーパスというのが二種類あって、どちらを選ぶかで、乗ることができる交通機関もコースも変わってくる。“箱根山戦争”といわれたその争いが、現在までちゃんと尾を引いているというのがおもしろいが、この熾烈な争いに目をつけた獅子文六が『箱根山』という小説を残したことで、その暗闘も多くの人に知られることになった。これは最初、新聞の連載で始まった。確か、その構想執筆も箱根に泊まり込んで行なったはずだが、それがどこであったかは忘れた。

都嶋ノ鼻も、道もなにもない木々が生い茂る塊が、湖に影を落としているだけのところで、これもなぜにここだけに名前が残っているのかが不思議に思える場所である。

芦ノ湖を、遊覧船が行く。この海賊船?型の船に乗るには、小田急のフリー切符を選ばないといけない。西武のほうは、白い近代的な船体の船で対抗している。
▼国土地理院 「地理院地図」
35度13分19.96秒 138度59分58.45秒




タグ:神奈川県
海賊船に乗りたいな。
by 飛騨の忍者 ぼぼ影 (2008-09-12 16:53)
@何度か乗りましたよ。この海賊船?にも…。しかし、海賊船だったかどうか、よく覚えていない。要するに、「大航海時代の帆船を模した遊覧船」なんですけどね。
by dendenmushi (2008-09-14 07:14)