286 荒崎=鶴岡市今泉(山形県)アヤメとすっかり有名になってしまったクラゲ水族館の岬です [岬めぐり]
岬の頂に群生するアヤメの向こうに、岩場が伸びて、穏やかな日本海の水平線は、なんとなく靄っていてはっきりしない。乾燥地にも咲くアヤメは、昔は畑の隅などに必ずといっていいほど植えられていた、というより勝手に生えていたものだが、ここのもいかにも勝手に生えて咲いています、という風情で、それが小気味よい。


岬の左手、南側には岩の海岸が続き、高いところで標高300メートルほどの山が連なって、低く薄い雲のようなものがたなびいている。そう高くもないのに、こういう現象が見られるのも、日本海ならではの理由があるのだろうか。
加茂港の南側にある荒崎は、灯台と神社と石段と、岬三点セットも備えているが、周辺は駐車場などの空地があり、道路からも山並みからも切り離された島のような形状になっている。もっとも、この“岬三点セット”も、単なる思いつきで、つい書いてしまっただけで、深く追求した結果ではない。崖とか岩場とか、あるいは小さな砂浜なども入れて、五点セットとか七つ道具とかにしなければならないのかもしれぬ。

ここには鶴岡市立の加茂水族館があって、端の倉庫かなにかのような建物の青い壁には、大きくクラゲの絵が描いてある。クラゲは、この水族館の目玉であるらしい。この付近でもエチゼンクラゲが網にかかるようになり、この迷惑者をなんとかする方法はないかと、調理法をいろいろ開発しているという話は、どこかで読んだような気がする。
帰ってきて、たまたま聞いていたFMラジオで、この水族館が話題になっていて、客がこなくて閉鎖の危機にあったのが、職員の提案でクラゲを売り物にすることに成功して危機を脱することができたという。(さらに、後日には、ノーべル賞のシモムラさんで話題になったのが、この水族館である。)
まだ朝早い時間で、鶴岡へ帰るバスを待っている間に、小ぶりの観光バスがやってきて、おじさんたちがだらだらと先ほどまで閉まっていた玄関に吸い込まれていった。

クラゲといえば、最近では癒しのペットとして水槽で飼う人もいるとか。それもなんだがなあ、という感じだが、いま住んでいる東京都は中央区の月島でも、隅田川テラスを歩けば、たまに黒っぽい流れの中にクラゲが流れているのを見ることがある。ただ、これは常時ではなく、時期や潮の加減にもよるらしい。
昔の瀬戸内海の海岸には、白いミズクラゲがたくさんぷかぷかしていた。
でんでんむしにとって夏は、なぜかいろいろと昔のことを思い起こさせる。

加茂には、水産高校もある。写真左手の大きな建物がそれで、相撲部とヨット部がインターハイかなにかに出るという、横断幕が架かっていた。その隣には水産試験場もあって、小さな加茂港が山形県ではそれなりに重要な役割と意味をもっていることがわかる。
鶴岡にも何度か来ているが、市の中心部も降りて歩いたことがなく、致道博物館にも行ったことがない。バスで通りがかりに見ると、高校生の団体がぞろぞろと出るか入るかしているところだった。
地方都市では、市の中心と鉄道の駅が別々で、駅のほうが中心をはずしていることが多い。鶴岡もそうで、時間になるとなんとか音頭の音楽が流れ、人形が動く駅前は閑散としているが、さすが市役所のあるこの中心部は、緑も多くきれいだ。
鶴岡といえば、思い起こすのは“加藤の乱”。町のあちこちには大きな写真入りのポスターも貼られているのを見ると、いよいよ選挙も近いなあと思わせる。最近また、北朝鮮問題であちこちから文句を言われているが、秀才の脆さを露呈したこの人も、もともと政治家には向いていなかったのかも知れない。だが、あのときに自民党が惜しくも逃したものは、もしかしたら新時代へ対応できる近代的な国民政党へ、舵取りを切り替えるチャンスだったの加茂…。
▼国土地理院 「地理院地図」
38度45分45.48秒 139度43分24.75秒
東北地方(2008/06/20 訪問)


岬の左手、南側には岩の海岸が続き、高いところで標高300メートルほどの山が連なって、低く薄い雲のようなものがたなびいている。そう高くもないのに、こういう現象が見られるのも、日本海ならではの理由があるのだろうか。

加茂港の南側にある荒崎は、灯台と神社と石段と、岬三点セットも備えているが、周辺は駐車場などの空地があり、道路からも山並みからも切り離された島のような形状になっている。もっとも、この“岬三点セット”も、単なる思いつきで、つい書いてしまっただけで、深く追求した結果ではない。崖とか岩場とか、あるいは小さな砂浜なども入れて、五点セットとか七つ道具とかにしなければならないのかもしれぬ。


ここには鶴岡市立の加茂水族館があって、端の倉庫かなにかのような建物の青い壁には、大きくクラゲの絵が描いてある。クラゲは、この水族館の目玉であるらしい。この付近でもエチゼンクラゲが網にかかるようになり、この迷惑者をなんとかする方法はないかと、調理法をいろいろ開発しているという話は、どこかで読んだような気がする。
帰ってきて、たまたま聞いていたFMラジオで、この水族館が話題になっていて、客がこなくて閉鎖の危機にあったのが、職員の提案でクラゲを売り物にすることに成功して危機を脱することができたという。(さらに、後日には、ノーべル賞のシモムラさんで話題になったのが、この水族館である。)
まだ朝早い時間で、鶴岡へ帰るバスを待っている間に、小ぶりの観光バスがやってきて、おじさんたちがだらだらと先ほどまで閉まっていた玄関に吸い込まれていった。

クラゲといえば、最近では癒しのペットとして水槽で飼う人もいるとか。それもなんだがなあ、という感じだが、いま住んでいる東京都は中央区の月島でも、隅田川テラスを歩けば、たまに黒っぽい流れの中にクラゲが流れているのを見ることがある。ただ、これは常時ではなく、時期や潮の加減にもよるらしい。
昔の瀬戸内海の海岸には、白いミズクラゲがたくさんぷかぷかしていた。
でんでんむしにとって夏は、なぜかいろいろと昔のことを思い起こさせる。

加茂には、水産高校もある。写真左手の大きな建物がそれで、相撲部とヨット部がインターハイかなにかに出るという、横断幕が架かっていた。その隣には水産試験場もあって、小さな加茂港が山形県ではそれなりに重要な役割と意味をもっていることがわかる。

鶴岡にも何度か来ているが、市の中心部も降りて歩いたことがなく、致道博物館にも行ったことがない。バスで通りがかりに見ると、高校生の団体がぞろぞろと出るか入るかしているところだった。
地方都市では、市の中心と鉄道の駅が別々で、駅のほうが中心をはずしていることが多い。鶴岡もそうで、時間になるとなんとか音頭の音楽が流れ、人形が動く駅前は閑散としているが、さすが市役所のあるこの中心部は、緑も多くきれいだ。
鶴岡といえば、思い起こすのは“加藤の乱”。町のあちこちには大きな写真入りのポスターも貼られているのを見ると、いよいよ選挙も近いなあと思わせる。最近また、北朝鮮問題であちこちから文句を言われているが、秀才の脆さを露呈したこの人も、もともと政治家には向いていなかったのかも知れない。だが、あのときに自民党が惜しくも逃したものは、もしかしたら新時代へ対応できる近代的な国民政党へ、舵取りを切り替えるチャンスだったの加茂…。
▼国土地理院 「地理院地図」
38度45分45.48秒 139度43分24.75秒



三点セットがそろった荒崎は、いかにも岬らしい。こうして各地のさまざまな岬画像を見てくると、「私的」には日本海側の光景のほうがしっくりくることに気づきます。
じつは拙者、好きといふわけでもないがクラゲにはくわしいんです。シドニーをはじめ下田(清水だったかな)の水族館で「嘘みたいに奇妙な姿」の珍クラゲをいろいろ観察したことがありましてね。でもあれは、絵に描くのはむずかしい。
さらなる町興しのアイデアとして、クラゲの干物とか薫製といふのはいかが。
by knaito57 (2008-07-21 07:51)
@「すばらしい岬の条件」整備に向けて、この三点セットの考え方を、もっと膨らませて整理していく手があるかな、と思いつきました。
いうほど簡単ではなく、やるとすればこれも大作業になりそうですが…。
クラゲは、水の中で浮いている分にはいいんだけど、潮の干満で要領の悪いヤツは潮の引いた浜に、取り残されるヤツがいるのです。そういうのは、たいてい無残な最後を…。
by dendenmushi (2008-07-21 08:45)