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118 黒崎=賀茂郡松崎町石部(静岡県)ツバメも人間もこどもを育てるのは… [岬めぐり]

 「石部」と書けばつい「いしべ」と読んでしまうが、ここは「いしぶ」なのである。黒崎という岬は、北に向いて開いた石部の海岸の西側に延びている。

 小さな川が山の間を流れ、それに沿って一本の道が延びている。どうやら、温泉民宿も集落も、これに沿って山の中に入っていくような感じだ。横着者は、その中に入っていくこともせず、海岸の戸口からちょっとのぞいていみるだけなのだが、「石部」という名の集落は、ここから1キロも奥までつながってあるらしい。
 地図で見ると不思議なことに、小学校も簡易郵便局も幼稚園も「石部」ではなくて「三浦」となっている。決して便利といえないこの場所に、どういう歴史があって人が住み着くようになったのだろうかと、ふと思う。
 後から思えば、ついでのことに松崎町の南端である雲見まで歩いていけばよかったのだが、なんとなく海岸の岩場で寝そべって、バスの時間を待つ。海風に吹かれていい気持ちでウトウトしていると、なにやら足がもぞもぞして目がさめる。岩場を這い回っているフナムシのようなものが、這い上がってきたらしい。これらも、昔からおなじみのムシだ。
 地方へ行くと、バス停は箱のような建物があって、雨や風をしのげるようになっていることが多いが、ここも道路際にそんなバス停がある。夏日の直射を避けるために、その中に入ると、壁の高いところにツバメが巣をかけている。それに気がついたのと同時に、大きな影がつと飛んでいった。その後には、小さな黒い頭がひとつだけのぞいている。子育てが大変なのは、人間だけではない。


 そこへ、賑やかな声を盛大に発する一団がやってきた。黄色い帽子を被った数人のこどもたちが、先生に引率されて、バス停前に座り込んでいる。何事かと思ったが、そうか、やはりバスを待っているのだ。
 やってきたバスは下賀茂経由下田行き最終便で、そのこどたちがどやどやと乗り込むと、先生に見送られて出発する。バスの中は、まるでスクールバス状態で、わいわいと賑やかだ。見渡すと、こどもたち以外の乗客は、でんでんむしだけ。ここから先は、なんどもバスに乗り降りを繰り返すが、そのたびに乗客は自分一人だけ、という状況が続いた。
 やがて、次の集落がある雲見までくると、こどもたちは全部降りてしまった。このこたちは、雲見には幼稚園がないので、日に数本の路線バスで、石部の町立三浦幼稚園に通っているのだった。

▼国土地理院 「地理院地図」
34度44分7.27秒 138度45分1.88秒
118くろさき-18.jpg
dendenmushi.gif東海地方(2007/06/07 訪問)

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タグ:静岡県
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