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070 雨崎=三浦市南下浦町金田(神奈川県)関係者じゃないけど道がほしいよ [岬めぐり]

 リゾートマンションにするつもりで建てたがバブルがはじけて売れないので手軽な料理と温泉が売りのホテルにしたら、これが当たっておばさんの団体で結構繁盛しているという、うわさの白い大きな建物が見下ろす三浦海岸にも、ひさしぶりにやってきた。久里浜の野比から三浦の金田まで、10キロになんなんとする白砂の海岸は、夏は海水浴客で賑わう。だが、ここで泳いだことはない。そのかわり、地引き網は一度体験したことがある。
 もう最盛期を過ぎていたが、まだいくらか砂浜に大根を干しているのは、漬物にするためであろう。その大根の向こうに見える岬が、雨崎である。

 油壷・城ヶ島から毘沙門・剱崎にかけては、なかなかみごとな海岸美が楽しめるはずである。白砂青松の砂浜もいいが、入り組んだ岩場の連なる海岸もいい。前にも書いたが、三浦半島をぐるりと海岸線を歩くというプランでも当然歩いているが、必ずしも道が繋がっているわけではない。とくにこの区間は苦労した覚えがある。

 小浜というところでバスを降り、さっそく海岸沿いに行こうとすると、たちまち立て看板に阻まれる。ここもそうなのだ。岬めぐりをしていると、しばしばこんなふうに終末処理場に行き当たる。下水の終末処理の責任がある自治体は必ず自分の町のどこかに処理場を設ける必要があり、その立地に狙われるのが人家から少し離れた、海に排水するのに便利のいい海岸で、たいていそこは隣の市町村との境に近いところなのだ。
 ここの処理場は、岬の陰に隠れるようにしてあり、そこへ至る道を車が出入りする関係者(車)以外立ち入り禁止状態にしている。看板のご指示に従って「迂回」すべく畑の間の道を探りつつ行く。昇り降りを繰り返し、処理場のいかめしい門を過ぎても、なかなか岬には到達できない。雨崎への道は「完全に遮断し」たままであるらしい。その点において“看板に偽りなし”らしいが、それもいかにも愛想のない話である。

 大根の収穫も終わりに近づいている畑の道を行くと、突然大きな掩蔽壕のようなものが、ぬっと姿を現わした。一瞬、なにか戦争映画かSFの一場面に紛れ込んだような気分になる。

 その裏の崖上から、やっとわずかに海岸と岬を望むことができた。三浦市にはそんな余裕もないのかもしれないが、ここから剱崎を結ぶ海岸線も、人が歩ける程度(荒崎のように)の整備くらいすれば、みんなに喜ばれるし地域の誇れる財産にもなるだろうに…と惜しまれる。

▼国土地理院 「地理院地図」
35度9分23.89秒 139度40分40.68秒
70あめざき-70.jpg
dendenmushi.gif関東地方(2007/01/13 再訪)

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タグ:神奈川県
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