056 長津呂崎=三浦市三崎町城ケ島(神奈川県)利休鼠に招き猫城ヶ島灯台 [岬めぐり]
東西に平べったく横たわる城ヶ島の、西の端の岬が長津呂崎で、ここに立つのが城ヶ島灯台である。しばしば、灯台へ行く道には、全国共通の状況を伴うことがある。それは、狭い道、坂道(石段)、そしてその両側に並ぶ土産物屋や飲食店、屋台…などである。ここも、典型的なそういう“灯台前通り”ができている。
観光客といっても、しれている。休日だとしてもとても千客万来とも思えない。人様の商売の心配をするのは、まったく余計なお世話だが、こういうところを通ると、いつもそう思ってしまう。もう、いささか季節外れの気まぐれな客を待つ遊覧船のおじさんたちも、ヒマそうだ。
この惑星の創世の歴史を刻んだ地層が、そのまま露出した岩場が広がる長津呂崎は、早くも西に傾き始めた短日の陽に陰を映す。こういうところに座って、波の音に耳を傾けるのも、岬めぐりの醍醐味だ。
城ヶ島に行ったことはなくても、“あ〜めが ふ〜るふ〜る”という歌を知ってる人は多い。もっとも、最近ではこうした伝承もみごとに断絶していることがよくあるので、行ったこともないし歌も知らないというほうが、既に多数派になってしまっているのかもしれない。
北原白秋の詞には、意味不明のところもあったとしても、そんなことにはおかまいなしに、よく歌われた。この歌によって、三浦半島の先端の小島は、全国的に有名になるが、梁田貞という作曲者の名前は知る人が少ない。
▼国土地理院 「地理院地図」
35度8分5.21秒 139度36分35.61秒関東地方(2006/12/01 再訪)
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