002 禄剛崎=珠洲市狼煙町(石川県)能登半島の最北端に来たときにはまだ珠洲まで電車が走っていた [岬めぐり]
日本地図をみると、本州の太平洋側に比べると日本海側は比較的でこぼこが少ない。そのなかで、突出して目立っているのは能登半島である。この先っちょは、いったいどんなところなのだろう。
今では、ツアーの観光バスも行くらしいが、その頃はそういうこともなく、七尾から珠洲までは電車も走っていた。「いろは」順に記号がつけられたいくつもの(いや48か)トンネルを抜けて、七尾湾から富山湾沿いに北上すると、終点が珠洲である。珠洲は七輪(これにも注釈がいるか)の産地で、ここから禄剛崎へ向かうバスを待つ間、うろうろしてみるといくつかの工場や店もあった。旅館のテーブルの上でやる鍋や焼物にしか使われない、あのちっちゃな七輪が並んでいた。
珠洲から岬のある狼煙(この名前がまたいい)までも、金剛崎、長手崎などいくつか岬はあるのだが、なにしろ時間に制約のある忙しい旅人で、今回は禄剛崎で代表させることに。
漁港を抜け、神社の脇を過ぎて岬への道を登って行くと、茶店のような建物まである。おや、そんなところなのか。なるほど、周りがちょっと開けた園地になっていて、灯台の周囲には、さまざま方向を示す標識もある。やっぱり、ちょっとした観光ポイントになっているらしい。灯台の下まで車が入る道もあった。
だが、想像していたのと違って、灯台は背が低くずんぐりむっくりしていた。
ここからまたバスを乗り継いで、曽々木を経由して輪島に向かい、能登半島をぐるっと一回りする計画だったので、狼煙の港のそばの旅館に一泊した。翌朝の早朝、港に出てみると、ちょうど朝日が昇るところで、この東の方向には佐渡があるはずだった。
▼国土地理院 「地理院地図」
35度34分2.97秒 133度19分32.45秒
北越地方(1998/08 訪問)
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